内容説明
「本とは、むしろ存在である」。『アーサー王騎士物語』『モンテ・クリスト伯』『谷崎潤一郎集』…。自身の虚弱さや母との死別といった、堪えがたい現実から幼き著者を解放してくれたのは、病床の枕元に積み上げられた本だった。昭和を代表する文芸評論家が、第二次世界大戦の戦中から戦後の重苦しい空気とともに、本だけが支えであった自身の幼少期から青年期を回想する。
目次
大木雄三編『アーサー王騎士物語』/デュマ『モンテ・クリスト伯』/田山花袋『生』/『谷崎潤一郎集』I II/高浜虚子『風流懺法』『道』I II/嵯峨の屋おむろ『くされ玉子』ほか/落合直文『孝女白菊の歌』/ゲーテ『若きヱルテルの悲み』/井伏鱒二『まげもの』/伊東静雄『反響』I II/ツルゲーネフ『猟人日記』/ルナール『にんじん』『博物誌』I II/コンラッド・エイケン『静かな雪、秘かな雪』I II/キャサリン・マンスフィールド『最初の舞踏会』/『マンスフィールド作品集』/『露西亜三人集』/チェーホフ『退屈な話』/ラ・フォンテーヌ『寓話集』/『漱石全集』/日記から──昭和50年5月12日~5月24日──/後記/解説 先崎彰容
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