内容説明
殺人犯を追い、山狩りのリーダーとして山に分け入った男の前で山は異様な変貌を遂げた。真夏だというのに冷気が吹きつけ、鳥さえも鳴かない。山狩りの一行を襲う化物たちの狂宴、阿鼻叫喚の世界を描く「領海侵犯」をはじめ、禁断の魔界に踏み込んだ男女の恐怖を描破した鬼才初の本格ホラー作品集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Porco
9
昭和50年代〜60年代の作品ということもあり【夏季合宿異聞】が顕著だが、菊池作品でよく見るエログロバイオレンスではなく、下劣寄りなエロという昭和らしいけど今ではちょっと引く駄目なノリが非常に目立つ。その昭和ノリの良く言うとおおらかさなのか、一発目の【緋色の呪歌】からして色々と残念というか雑だと感じてしまうことが多い。 (1/3)2024/04/19
Spok
5
文体は古いが読みにくいほどではなく十分に楽しめた。特に人でなしと領海侵犯がよかった。2024/03/31
リプリー
1
最初と最後の話が好きかな。2014/04/18
込宮宴
1
伝奇物の大家・菊池秀行の初期?作品集。個人的にはノクターン・ルームと夏期合宿異聞の両極が好き。本領発揮の領海侵犯も捨てがたいが。2012/03/07