内容説明
深川沿い澪通りの木戸番小屋に住む夫婦は、人に言えない苦労の末に深川に流れて来たと噂されている。木戸を通る人々のさまざまな喜びや悲しみに寄り添い、生きる力を取り戻していく物語を綴った、泉鏡花文学賞受賞の連作短編集。山本一力氏、イチオシ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Y.yamabuki
21
木戸番小屋に住む笑兵衛、お捨夫婦と関わわる人達の連作短編集。皆文句無しのハッピーとはいかず、ほんの小さな幸せだったり、ほんの一時の幸せで満足を感じる、そんな市井の人々を描く。この穏やかに暮らす夫婦にも過去がある。然り気無く世話を焼く彼らが温かい。薄日が漏れるような静かな物語。2025/03/10
ekoeko
1
木戸番小屋に住む夫婦の8編の連作短編集。2024/06/19
めがねおじさん
1
江戸は深川中島町にある木戸番小屋に住む初老の夫婦が主人公。この木戸番小屋を中心に、夫婦に関わる様々な人々の喜怒哀楽が情緒たっぷりに描かれる。8編の短編からなり、悩める市井の人々が夫婦を訪ね、新たな未来を切り開いていく。江戸の四季の移ろいを背景にした各エピソードが、庶民の日常と共にリアルに語られる。ラストのエピソードでは、木戸番小屋夫婦の過去も明かされて、江戸下町のホームドラマが完成。ほぼ30年前に書かれた作品だが、全く色褪せず心に響く。優れた時代劇は時代が経過しても決して古くはならないということでしょう。2024/05/21
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