内容説明
「朝、目覚めたとき、そこにあるのは昨日とは別の世界です」自閉症の作家・東田直樹が25歳のときに綴った一年間の日々の記録。単行本『絆創膏日記』を再編集の上、新しいコラムや詩を増補。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヨハネス
8
自閉症の僕が飛び跳ねる理由 を書いた人だ。あれを書いたのが13歳、さらに25~26歳で書いた「絆創膏日記」を文庫化したのがこちらで今年もう32歳になられるとは、そんな昔のことだったのかあの本は。会話不能な重度自閉症なのに文字盤やパソコンなら言葉が紡げる、しかも自分の症状をうまく説明できている。知能は低くないのだ、と今さら驚いた。パニックを起こしそうな時、気を逸らすと回避できることがあるというのは幼児のようだけど、知っていていいことだと思う。大学ゼミで登壇し質問に答えた著者は、自分を操れるようになったのだ。2024/07/11
kanaもん
4
独特な感性から気づかされることがある。時には視点を変えて物事を考える事も大事だと思う。興奮とパニックの違いはなるほどと感じた。「幸せも不幸せも自分の心が決めること」変化や不安を許容できる心を持ちたい。2024/08/17
ちゅんちゅん
3
星3つ。 東田直樹さんのエッセイ集。直樹さんの文章を読むといつも他者との比較している自分を省みる。比較し落ち込んだり安心したり。けど、それは自分の幸不幸にどれだけつながるのだろうか?この本を読むと直樹さんのように自分の意思表現が困難な人と接する時、自分の目に映る姿が決して真実ではないことが分かる。特に「揺れ続ける体」と「いらいらの怪物」は自分の意思に反して動く直樹さんの苦しみや悲しみに私の心は締め付けられそうだ。このことを分からせてくださる直樹さんには心から感謝だ。これからの自分の指針になる。2024/10/06
まるこ
3
自閉症の東田直樹による、四季折々の感じ方を記した本。 社会人として生きているとふと忘れてしまう気持ちを丁寧に言葉にしている感覚。やはりこの感性は忘れないでいたい。2024/07/16
Mituya Hasegawa
2
会話のできない自閉症作家の東田さん。 そんな東田さんが描く文章が心に潤いを与えてくれた。 とても良い一冊でした。😊 2024/07/16