世界の今を読み解く 政治思想マトリックス

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世界の今を読み解く 政治思想マトリックス

  • 著者名:茂木誠
  • 価格 ¥950(本体¥864)
  • PHP研究所(2024/06発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569903880

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内容説明

「右派」vs.「左派」では、もはや世界は読み解けない! カリスマ予備校講師、歴史系YouTuberである著者が、マトリックス図を使って複雑な世界の政治対立をシンプルに整理する。「朝日新聞は、左がかっている」とか、「産経新聞は、右寄りだ」と、よく言われます。どうやら、政治思想を説明するうえで、もっともベーシックな対立構造が、「右派」vs.「左派」ということのようです。そもそも政治思想において、何が「左」で、何が「右」なのでしょうか? アメリカの二大政党は、「右」の共和党と「左」の民主党です。共和党は北部の大資本家の支持をバックに成立し、これに対する民主党は労働者の政党として、社会保障政策や労働者保護法の制定など、弱者の側に立った政策を実施してきた――と世界史の教科書には書いてあります。歴史的には、これは間違いではありません。ところが、2016年のアメリカ大統領選挙では、「右」と思われてきた共和党のドナルド・トランプが「アメリカ人の雇用を取り戻す!」と訴え、もともと民主党支持だった労働者層の支持を受けて当選しました。民主党と共和党の役割が、入れ替わったようにも見えます。同じような現象がヨーロッパ諸国でも起こり、「右」と思われてきた政党が大躍進しています。いったい何が起こっているのでしょうか? ここまで複雑になると、「右」か「左」かという一次元の直線では説明がつかなくなります。x軸にy軸を加えた座標軸を考案したのは哲学者であり数学者のデカルトですが、x軸を経済的自由、y軸を政治的自由として、政治思想を二次元座標で表現したのが、米国の政治学者デイヴィッド・ノーランです。本書では、この「ノーラン・チャート」を応用して、さまざまな時代、さまざまな国の政治思想のせめぎ合いを、「政治思想マトリックス」として示していきましょう。複雑に見える世界の政治対立が、実はシンプルなものなのだと、はっきりわかるはずです。 〈目次〉●第1章:ナショナリズムとグローバリズムの「シーソーゲーム」 ●第2章:「米中冷戦」の思想史と強いロシアの復活 ●第3章:「超国家EU」崩壊の序曲 ●第4章:グローバル化するイスラム革命 ●最終章:敗戦後日本の政治思想史と未来 本書は、2020年11月にPHP研究所から刊行された『世界の今を読み解く「政治思想マトリックス」』を改題し、加筆・修正したものです。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

三井剛一

23
政治思想という堅苦しい内容ながら、おもしろくて一気読みしてしまった。教科書的な時系列に出来事を羅列するのではなく、各国、各党の思惑やストーリー性がわかりおもしろい。ルーズベルト大統領が「リベラル」の意味を転換させたことで、「保守」との考え方の違いに混乱が起こったと感じた。昨今、貧富の格差が叫ばれるなか、資本論などが見直される流れは、繰り返されてきたこと。石破総理の外交、経済政策はどちらへ向かうのか。2025/02/24

Katsuto Yoshinaga

6
右or左、保守orリベラル等々がわかりにくくなっている現代の政治状について、シンプルに分析/解説を試みた好著。グローバリズムとナショナリズムを縦軸(政治軸)に、平等と自由を横軸(経済軸)に置き、主要国の政治思想の変遷と現状がマトリクス上で解説されている。マトリクスを使った分類や分析が好みの私にはツボだった。相変わらずのタカ派ぶりで、鼻につく日本礼賛がチラホラだが、既読の著者の著書との重複は割と少なく、楽しく読めた一冊。2025/05/10

日の光と暁の藍

5
現代政治の政治思想を、横軸に経済的平等と経済的自由を、縦軸にグローバリズムとナショナリズムを配置し、4つのマトリクスに当てはめて解説していく。シンプルな分類だが現実を良く表しており、理解の助けとなる。ルーズベルトがリベラルの定義を逆転させたという解説であったり、ドイツにとってのEUやユーロの意味、利益のグローバリズム、価値のグローバリズムという表現など目から鱗の連続だった。政治思想マトリクスとは言うが、現代国際政治史のような内容。この分野の初心者にも復習としての整理としてもオススメ出来る一冊となっている。2025/06/22

しんえい

4
グローバルとナショナリズム、自由と平等というそれぞれの対立を元にマトリクスを作り、近代の政治思想とその変遷を探る。政治史やそれぞれの政党が持つ思想などについての知識が全くない私のような人間にも読みやすい。著者自身はだいぶ保守的ナショナリストであるように感じた。2025/03/10

けん

2
近代史における世界の政治思想の変遷について、わかりやすく解説してくれている。今世界で起こっていることの背景、そして歴史が大きな物語としてずっとつながっていることがよく理解できる。2024/08/14

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