常盤団地の魔人

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常盤団地の魔人

  • 著者名:佐藤厚志【著】
  • 価格 ¥1,870(本体¥1,700)
  • 新潮社(2024/07発売)
  • ポイント 17pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784103541134

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内容説明

今野蓮は喘息持ちの小学生。三年生にあがると友だちができ、やがて悪ガキ軍団に組み込まれていく。宿敵・管理人との対決、雑木林のひょうたん池の謎、捨て犬失踪事件、テレビゲーム禁止令……。誰もが経験した小さな冒険を経て、気弱な少年は成長していく。『荒地の家族』で芥川賞を受賞した期待の新鋭による受賞後第一作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

名古屋ケムンパス

37
常盤団地に暮らすギャングエイジの少年今野漣の冒険譚です。30年前に建てられた集合住宅に暮らす住民には昭和の残り香が深くたちこめています。大した理由もなく兄から殴られ、兄の仲間の上級生とは怯えながらも行動を共にして悪さをし、同じ団地の同級生とは、仲が良いかどうかわからないけど離れることはしません。団地は漣の世界の全てなのです。世界はバラ色でなくても、生きていくしかありませんね。漣はきっと気づいたのでしょう。2024/10/04

rosetta

36
知らずに読んだけど去年芥川賞を受賞した人だったのね。道理で自分勝手に描写の足りない分かりにくい文章だわ。ジュンブンの人の小説ってやーねー。どうにも繋がりの分からない話っぷりは、主人公が小3という未熟さである設定を表現するために採用した手法なのか、単に作者が下手くそなのか。新聞連載だったらしいが、一日の最初にこんなもん読まされたら最悪の気分になるわ2024/10/29

アイシャ

27
ファンタジーなタイトルに反して、小学校3年生の少年の話としては骨太。2年生まで特別支援学級で過ごした団地育ちの少年が、普通学級に移るところから始まる。初日から級友からの手痛い挨拶を受けるが、この蓮少年も気が強い。圧倒的に力の違う6年生、5年生には服従するが、同級生であれば体は弱いのに飛び掛かっていく。父親がものすごい暴力を振るうのも信じがたいところだが。沼地で死体を見つける話は、『スタンドバイミー』を彷彿。2つ上の兄に今は全くかなわないが、いつか父にも兄にも勝てる日が来て、そこから自重できる人になってね2024/09/18

あやっぴ

23
常盤団地に住む小学生を中心にたくさん男子が出てくるけど、乱暴な子、親がヤクザな子など、さまざまな子がいて、長いものに巻かれろとばかりに、徒党を組んで悪さをする。いけないことだとわかっていても仲間がいることで、歯止めがきかず行動がエスカレートしてしまう。団地内にこんなに仲間がいるのなら、もっと他に面白いことできただろうに。2024/11/26

雪丸 風人

17
主人公は一風変わった秘密を抱える小学三年生。病弱で人付き合いが苦手だった彼が、仲間に出会い、“やっかいな奴ら”との関わりを通して、生き抜く強さを身につけていきます。一つ一つの行動はわけわかんないんだけど、だからこそ解る少年たちのリアル。そうそう、奇行なんて当たり前。小学生男子ってこうだったなって思い出しましたよ。団地の管理人とガキ大将軍団の対立が思わぬ方向に行ってビックリ。ストーリーには、ちょっとどうなの?って大人も多いけど驚かんといて。で、主人公の成長ぶりには、驚いて!(対象年齢は13歳半以上かな?)2024/09/10

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