新潮選書<br> 校歌斉唱!―日本人が育んだ学校文化の謎―(新潮選書)

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新潮選書
校歌斉唱!―日本人が育んだ学校文化の謎―(新潮選書)

  • 著者名:渡辺裕【著】
  • 価格 ¥1,925(本体¥1,750)
  • 新潮社(2024/07発売)
  • ポイント 17pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784106039133

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内容説明

校歌こそは、時代を映す音楽の機微を最も体現しているジャンルである――このような視座から、全国の校歌やその歌われ方を分析。旧制中学校・高等女学校でそれぞれの進化を遂げた後、戦後の男女共学化でどう変容し、いかに学校文化として歌い継がれてきたのか。校史や学校新聞などの資料を読み込んだ、瞠目の音楽社会史。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Nobuko Hashimoto

22
息子が借りてきたのを私も。校歌をめぐるあれこれをまとめた研究書。具体的で読みやすく興味深かった。校歌は日本独特のものだそう。オリジナルの曲を作ることよりも歌詞が尊重されていた替え歌時代の話や、戦後に男女共学になる際に男子校の校歌が残った例が多いこと、戦後の高度成長期に作られた校歌には工業化を誇る歌詞が見られたが、公害が問題となって修正が加えられた(四日市の公害資料館で展示を見た)こと、などなど。後半はいかにも男子校的文化についての詳細すぎる事例になり少々辟易(それが面白い人もいるのは承知)。2025/05/04

MASA123

8
サブタイトルが「日本人が育んだ学校文化の謎」で、「謎本」がすきなので読み始めた。しかし、日本の校歌の起源が、フランス革命から始まって、興味のもてる話がなかなかでてこない。挫折しかけたが3章の戦後の男女共学移行で「旧制中学校と高等女学校の対面式」「共学になりフォークダンスを踊る男女生徒」などのレア写真が目を惹いた。新制の高校は男女共学になったから、女学校だった学校に、男子学生が移動してくる(逆もあり)という、なんだか、たのしいことになったようだ(はずかしいかも)・・・その流れでフォークダンスも。2025/01/04

梅干を食べながら散歩をするのが好き「寝物語」

8
▼著者は聴覚文化論・音楽社会史を専門とする東大名誉教授。▼日本における校歌発生の経緯と、メロディーの成り立ちや行事での用いられ方の変遷などが述べられている。▼校歌は明治以降に発生したものであり、日本独自のものだということ、そして、当初は軍歌など著名な曲の替歌から始まったという。これらは意外と知られていない事だろう。▼戦後、軍国主義的な歌詞を変更する「戦後処理」が各地で行われたことなど、身近な具体例を知っている自分ににとって興味深い内容であった。自分の母校の校歌の事を思い浮かべながら読むと面白い。2024/09/13

kj54

5
主に20世紀、校歌がどのように成り立ち、変容し、受け入れられてきたか、丁寧に論じられている。天邪鬼な人間にとって、どうも校歌などというと「一体感」を押してけてくる、どちらかというと鬱陶しい存在に感じる。そんな私にも、それぞれの事例がどれも面白く、興味深く読めた。2024/09/19

るき

4
校歌の変遷を調べた本。出てきた校歌をいくつかYoutubeで確認しながら読みました。学校の調査は周年誌と学校新聞と卒業生大事。春日部高校の、同じ高校の校歌のCDを年数比較して変化を調べる、なんてことも毎年撮ってないとできないことだけど、動画も毎年あげてるのかな。CDでも取っておいてほしくなりますね。2024/08/20

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