内容説明
数多の証言者たちを訪ねて描いた、太平洋戦争の真実
太平洋戦争では、様々な極限のドラマが生まれた。その中から、山本五十六の戦死にからむ秘話などを証言者を得て追究した戦争の真実。
※この電子書籍は1995年8月に文藝春秋より刊行された旧版文庫を底本とし、新田次郎氏との対談を特別収録したものです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
CTC
11
6月の文春学藝ライブラリー新刊。単行本は81年、旧版文庫は95年。戦艦武蔵の進水、海軍甲事件、乙事件、伊号第33潜水艦浮揚、の各取材について、その主要インタビューを文字起こししたもの。取材による録音テープは100本を超えていたというが、そのうちのごく一部がこのようにそのままカタチになった。吉村は裏付けがない証言は採用しない ため、予めある程度知識を持って取材をしている。対手が勇み足のようにオーバーな話をすると、確認するような言葉を挟み軌道修正する様子も含めて、歴史的証言が物凄い迫力で迫ってくる。2024/07/03
こぺたろう
9
特急「はしだて」車内で読了。過去に読んだ小説を思い返しながら、一章ずつ読み進めました。こうした証言は、もうこの先、ほとんど得られないのではないのかなと思う。歴史的価値を噛み締めつつ、読み終えました。2024/06/12
Chikabono
5
貴重な記録、吉村氏の丁寧な取材がよくわかる2024/07/05
くらーく
3
時々、無性に読みたくなる吉村昭。証言者との対話とラストに新田次郎との対談が載っている。ひとつの事件に対し、複数の証言者がいて、その証言の照合が非常に興味深い。戦争体験者のあっけらかんとした発言や、軍部の秘密工作などを知るにつけ、戦争の被害者とはいったい誰なのかが見えるようだ。 取材時が、戦後から高度成長期にかけての時代だと思うが、概して明るい、前向きな印象を受ける。時代だろうね、きっと。 改めてだけど、どうしてアメリカと戦争したのだろうね。フィリピンのゲリラも親日的だったのに。不思議よねえ。2024/07/13
mfmf
0
武蔵の進水責任者、山本五十六の乗った飛行機が撃墜されたときの護衛機のパイロット、福留中将を助けた側と助けられた側、訓練中に瀬戸内海に沈んだ潜水艦乗りの生き残りと戦後潜水艦をサルベージした人、サルベージを取材した記者兼カメラマンへのインタビューをまとめた記録。小説の取材のための膨大なインタビュー記録を無駄にしないように書き起こしたものらしく、あらゆる方面にインタビューしながら緻密に小説を書き上げた同氏の副産物とも言えるが、これ単体で非常に貴重な記録である。2026/04/21




