内容説明
三七歳で自ら命を絶ったヴィンセント・ヴァン・ゴッホ。彼の画家人生は、わずか一〇年あまりにすぎない。その短い歳月に、四〇点を超える自画像を遺した。なぜゴッホはこれほど多くの自画像を描き、そしてそこに何を見いだしたのか――。ゴッホ研究の第一人者が、その求道的な生涯とともに、自画像を一点ずつたどっていく。丹念な作品の読解によって浮かび上がる、新しいゴッホの世界。自画像全点カラー収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
なおみ703♪
15
良書。手元に置きたくて購入。肖像画1点、1点を丁寧に検証している。ゴッホの椅子など自身を投影するものまでを肖像画として著者がとらえているので、全体的にはゴッホがその時何を探究してきたのか作品から探っていく内容となっている。ゴッホの手紙も多く引用されているが、あくまでも「絵」から、筆運びや色彩から探っている点が大変興味深かった。「1本の道」の絵が一貫してゴッホに底通しているようだ。道の先に神が存在する教会があること。形式的な教会でなくて貧民も迎えてくれる教会を望んだこと。狂気ではなく孤高の人だと思った。2020/11/28
中島直人
4
(図書館)画家が描いた自画像を辿ることで、彼の生き様を、これだけ系統立てて説明出来るのは凄い。著者のゴッホに対するのめり込み具合の深さを感じてしまう。2023/08/17
於千代
3
ゴッホの生涯をたどりながら、その作品世界を読み解いていく一冊。とくに多数残された自画像を軸に論が展開される。並べて見ていくと、表現が大きく変化していることがよく分かった。新書ながらカラー図版が充実しており、ゴッホ以外の作品も含め76点が収録されている点が魅力。2026/02/01
anzuzuzuu
2
ゴッホの描いた大量の自画像を元に、ゴッホの人生や精神世界を探っていく。 多くの自画像が載っているが、素人目に見ても初期と末期では描き方が全く違うことがわかる。画家としての自己に目覚め、自分という存在をどう描き出すか。発作が起きて施療院に移ってからは自分の内面を見つめる自画像になっていると著者は語る。 ゴッホは決して気が狂った人間なのではなく、痛いほど他人に優しい人だったんだろうなと思った。2021/11/26
keisuke
2
図を行ったり来たりするのが少し面倒。章ごとにまとめておいて欲しかったです。とはいえ内容は結構面白く、変な画家というイメージがあるゴッホの思考を垣間見ることで、絵の深さが少し分かった気がする。2016/02/04




