内容説明
頻発する怪異!呪われた分譲団地の一部始終。
「愛猫の身体中の血液を抜きとってしまったのではと錯覚するほどの血、血、血。」
やっと手にした終の棲家の、これがささやかな異変の始まりだった――。
気付けば人生の半分以上、怪談を書いて暮らしてきたという「超」怖い話シリーズの四代目編著者が、
体験者に会って聞いて、中には何年もの長期間、何世代も続く怪異を整理し纏め上げた渾身の怪談集!
■スタッフの入れ替わりが激しい薬局、その原因は…「ワンオペ薬局」
■視界の隅に感じる〈うじょうじょしたもの〉とは…「うじょうじょとゆさゆさ」
■両親からその存在を否定され続けた諒子と生まれてくることのなかった弟妹達の霊の壮絶な半生…「姉ちゃんと弟妹達のこと」
■霊的不感症の夫ととにかく敏感な妻の不思議な日常…「御家庭スペクタクル大戦」
■バブル期前に破格の値段で手にした掘り出し物の物件は黄泉の国からはみ出てきたような忌まわしき家で…表題作「黄泉ノ家」など全19話を収録!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
eyemu
9
電車の中で一気読みの一冊。 視える人の話を集めた一冊でした。 同じ怪談なのに、視覚が代わると違う怖さ。 同じようで同じじゃない感覚面白かった!2024/07/16
qoop
7
本書後半は比較的長い話でまとめられている。以前ほど掌編偏重の方向性でない今ならば、分量長めの作品を目にする機会は今後も増えそうだ。ただ作品として仕上げる手法は掌編と異なると思われる。そういう意味で、これからまたベテランの新境地を愉しめるのかな、と。2024/08/11
せきぐちひろみ
6
諒子さんの話、辛い。 突然地雷踏んだ気分。 子供の話は本当しんどい。 幸せになったからいいというものではない。 それは結果論で一つ間違えば怪談話ではなくニュースになってただろう。 何でそんな酷い仕打ちを受けなければいけなかったのか。 最後の話もまあまあ。 相変わらずぶっ飛んでる。 最近はご当地シリーズが多くて全然買わなくなってしまいました。 ご当地苦手。 どこかわからないから怪談は楽しいので。2024/06/23
kun_maa(หมา)
2
全19話の聞き書き怪談集。「視える人」から見える世界の話が多めだった。怖い話なのだけど可笑しさがあったり辛さがあったりする話もあっておもしろかったけど、表題にもなっている最後の話はけっこう怖かったなぁ。そしてこの本を読み終わったらなんか肩が重たくて体調悪くなった気がする…2024/09/04