内容説明
第30回小学館ノンフィクション大賞受賞作!
“戦後復興のシンボル”力道山が他界して60年。
妻・田中敬子は80歳を越えた今も亡き夫の想い出を語り歩く。
しかし、夫の死後、22歳にして5つの会社の社長に就任、30億円もの負債を背負い、4人の子の母親となった「その後の人生」についてはほとんど語られていない──。
〈未亡人である敬子には、相続を放棄する手もあった。
しかし、それは考えなかった。
「そんなことを、主人は絶対に望んでないって思ったんです」
敬子は社長を引き受けることにした〉(本文より)
「力道山未亡人」として好奇の視線に晒され、男性社会の洗礼を浴び、プロレスという特殊な業界に翻弄されながら、昭和・平成・令和と生きた、一人の女性の数奇な半生を紐解く傑作ノンフィクション!
選考委員絶賛!
●辻村深月氏(作家)
「未亡人・敬子さんの人柄がくらくらするほど魅力的」
●星野博美氏(ノンフィクション作家)
「戦後日本の闇の深さを際立たせることに成功した。過去と現在がうまく共存し、そこから日本の変遷が透けて見えた」
●白石和彌氏(映画監督)
「アントニオ猪木や周りの人との関わりも、プロレスファンが読んでも堪らなかった」
(底本 2024年5月発売作品)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
鉄之助
237
”未亡人”で1冊の本になるのか…は杞憂だった。超面白すぎっ! 敬子さんは新婚たったの半年で、未亡人に(当時、なんと22歳!!)。その後もずっと独身を貫き子供たちを育て上げた。遺産も莫大な借金も背負って奮闘し、現在もご健在。なぜ?独り身を…。力道山への愛はもちろん、数奇な人生を楽しむ心の豊かさが全編から匂い立ってきた。力道山のDNAを受け継いだ孫が、いきな”恩返し”をする終盤も読みごたえがあった。2023年の小学館ノンフィクション大賞受賞も、納得の力作だった。2024/12/03
kinkin
119
力道山、懐かしい。といってもうっすらだが。彼と結婚した女性んことが中心に描かれていた。元日航のCA,難関突破de 入社して世界を駆け回る仕事に満足していた彼女があるきっかけから力道山と結婚。幸せな結婚生活これからという半年後、彼はキャバレーで刺されその傷のせいで亡くなってしまう。それからの彼女が歩む激動の人生が、描かれてゆく。 力道山の葬儀の様子も書かれていたが、当時は政界も芸能界も大物ヤクザも参列していたという。今ならあり得ない光景だ。彼女はその後日本のプロレス界を動かしたことを知った。図書館本 2025/02/17
fwhd8325
95
師走の寒い日に力道山が殺された。そんなニュースを記憶していると思っていましたが、まだ3歳の子どもが覚えているはずがありません。ただ、12月だったことと周りの大人たちが話していたことは間違いないのですが。力道山はヒーローでありながらヒールの側面もあり、あまり良い印象を持っていません。著書は新婚三ヶ月で未亡人となった敬子さんの物語。ザ昭和です。活気があります。悪い奴らも魅力的です。2024/08/06
nonpono
88
力道山の奥さんの敬子さんが主役である。それもJALの同僚だった作家の安倍譲二に「敬子さんを書いてよ」から始まる大河ドラマ。小学校の頃から父に連れられて観た全日本プロレスと新日本プロレス、その頃に安倍譲二原作の映画を観て塀の中を知ったわたしには、たまらない。力道山にこんなに負債があったなんて。それに向き合った敬子さん。アントニオ猪木が当時、なぜあんなに北朝鮮での興行にこだわったか、事業に熱狂したのか、議員になったのか、それは目をかけてくれた力道山の背中を追ったのではないか、戦後プロレスの叙事詩をも感じた一冊2024/08/23
道楽モン
87
これは面白いノンフィクション。怪しい時代の裏面史。時代を象徴する力道山の最側近である夫人の一代記が面白くない訳がござんせん。猪木や馬場、息子の百田兄弟はもちろん、安部譲二や原由子も登場。半年足らずの結婚生活の後、一夜にして未亡人となり、複数の会社の社長を引き継ぎ、膨大な借金の返済義務を背負わされた元スチュワーデスの悪戦苦闘と、プロレス利権に暗躍する人々。実名だからこそ明確になる因果関係と、歴史の裏側。ヒロインである田中敬子の聡明さと性格の良さに救われる。彼女は現在、嬉々として新日本プロレスショップ勤務中。2024/07/28
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