内容説明
度重なる重税や貴族の横暴に激怒した民衆の革命によって、ブリテンの第二皇子であるアーサー＝ペンドラゴンは処刑された。
しかし気がついたら、五年前に巻き戻っていた！？
ギロチンから逃れるにはどうすれば良いのか……？
悩んでいた彼が何とはなしに、メイドに親切にすると脳内に不思議な声が響く。
『善行ポイントが加算されました。未来がわずかに変動いたします』
その声を救いと知ったアーサーは己が命のために人々に優しく接していく。
すると、周りの人々は下心ありきのアーサーの行動すべてを好意的に解釈し始める。
知ったかぶりをすれば聡明だと持て囃され、保身をすれば思慮深いと言われ、失敗をすればこれはブラフだと勘ぐられる。
勘違いが勘違いを呼び、アーサーの評価はうなぎのぼりに上がり続ける。
己が命のために、民衆に……そして世界に媚を売りまくる、小心者で小者の少し調子乗りなポンコツ皇子のやり直し物語が始まる！！
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
岡本
63
Kindle。世間知らずのまま処刑された皇子が過去に戻って善行を積んで未来を変えるやり直し譚。戻った5年前は皇国に勢いがあり革命運動も表立っては行われていないので、ギリギリ間に合う所と設定されているのか。治療チートと自動回復チートを備えてはいるが、基本的には周囲が勘違いして状況が好転していくものの、周囲や環境は決して優しくないので今後の展開が気になる。2024/08/20
しぇん
15
死刑からの遡行物語。殆どティアムーン？莫大な回復魔法のお陰で傷つかなく痛みがわからなかったのと、碌でもない取り巻きのせいで人間の心が無かったけど、元々悪人で無かったのが良い塩梅になってました。婚約者とかに怯えまくってる小物な所も。専属メイドがおねぇちゃん化するのは驚きでしたが2025/03/02
史
5
逆行系。ちょっと緩い王子様な話。だけどもまあ、楽しい話ではある。悪くない。2024/07/05
菊地
4
逆行再生+勘違いもの。 やり直し後に急に性格が変わる訳でもなく、前回の経験から「疑うべき人を疑うこと」「信じるべき人を信じること」によって行動を変えて、周りの勘違いを交えながら運命を変えていく。 処刑された前回の失敗の原因が主人公の性格面よりも「主人公の幼さと無知さ」の理由が大きく、急に性格が変わる訳じゃないからやり直し後の「変化」にも一定の説得力が生まれている。 同系統の作品に比べて特筆する面白い訳じゃないし、キャラ造形面で個人的な好みに合わない面もあるけど、このジャンルとしては無難な楽しさはあるかな。2025/01/09
