内容説明
17歳の詩音は進行性の難病を抱えていた。GW明け、転校生の諒がやってくる。初対面なのになぜか「やっと会えたね」と言われて!? しかも、ノートに綴った「5つの願いごと」についても知っているようだった。人との関わりを避けていた詩音だが、気さくで明るい諒に惹かれていく。けれど、運命の日、8月末は近づいていて……。春に出会い、夏に恋した2人の物語。
目次
1 太陽が作る影
2 星に願いを
3 君に似ている
4 それぞれの過去
5 君の夢を見た
6 願いごと五つ
7 そして、運命の日に
8 もうひとつの運命を、君に
エピローグ
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
29
進行性の難病を抱えていつか来るかも知れない死に怯えていた17歳の詩音。GW明けにやってきた転校生の諒が、そんな彼女の心境を少しずつ変えてゆく青春小説。初対面なのになぜか知っている風で、詩音がノートに綴った5つの願いごとも知っているらしい諒。彼の存在が人との関わりを避けていた詩音を少しずつ変えていって、彼女もまた気さくで明るい諒に惹かれていく展開で、ずっと彼女が意識してきた運命の日が近づく中、運命の分岐点で繋がったバトン、全てが明らかになっても変わらない想いとこれから紡いでいく未来が印象的に残る物語でした。2024/05/16
栗山いなり
9
難病を抱えている少女が転校生の少年と出会い、恋をしていく青春恋愛小説。最近の難病物ってなんというか意外性を出そうとする傾向が強い気がするなーと読んでて思った。それとeスポーツが出てきたのはびっくりした2024/06/22
コロンブス
4
表紙をフライさんが担当されていたので購入。進行性の難病を患った少女とGW明けにやって来た転校生の話。やりたいことノートの消化、不安定な親との関係性といった余命モノ王道の展開を沿いながらも、病気やそれを患った患者へ対する向き合い方が解像度高く描かれていました。2024/06/06
のん
0
もし、余命宣告をされたら自分はどんな生き方をするだろうか、考えてみた。若さゆえの揺れ動く心の描写が切なかった。2024/09/23