内容説明
橋本治の多彩な仕事について、各界の第一人者と語り合う。六つの対話から、稀有な作家の全貌が浮かび上がる対談集。
「短篇小説」高橋源一郎/『ひらがな日本美術史』浅田彰/『小林秀雄の恵み』茂木健一郎/『窯変源氏物語』三田村雅子/『双調平家物語』田中貴子/「広告批評」天野祐吉/『リア家の人々』宮沢章夫(文庫版特典)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
原玉幸子
21
橋本は、少し奇を衒った感じのする『桃尻娘』『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』『九十八歳になった私』しか読んだことがありませんでした。ぶっさいくなおねーちゃんをばかにする書きっぷりが気に入らずに『源氏物語』の現代文訳版を途中で放り出し、又「老後の楽しみに取っておく」を言い乍ら、実は今も歳を取ってからも歴史小説は読まないだろう私でしたが、この対談集を読むと『源氏物語』も小林秀雄の『本居宣長』も読みたくなるから不思議です。橋本治の様な芸術を嗜む感性や言語化する表現力を目指すべきかも。(◎2024年・秋)2024/10/13
阿部義彦
17
中公文庫出たばかりの新刊です。中公文庫ここの所毎月一冊は新刊を買ってる様な?ちくま文庫、河出文庫に次いで三番目のFavorite文庫になりつつ有ります。元はランダムハウス講談社から別な題名で出た本らしいです。初見で全然知りませんでした、そういえば『桃尻娘』シリーズも元々は講談社文庫でしたが、多分今は品切れか絶版なのでしょうね、だから講談社は嫌いです、今文庫で私が持ってる『桃尻娘』はポプラ文庫でしかも、第1作のみで残り5作は古本屋やヤフオクで探すしか無いのかな?っとにもう憤慨。高橋源一郎と天野祐吉が良かった2024/05/29
練りようかん
12
日本美術史、平家物語、時評など成した仕事を前提にした対談集。はじめから打てば響く回があれば、怪訝だったのがちょっと話が合うようになったり、噛み合わなくてヒヤヒヤする回があったり、既読のインタビューとは違う均一的でない素が沢山垣間見れて面白かった。金言や名言が対談相手の橋本分析や聞き出し力にあり、実は日本のフロベールなのか、何かを生み出す脈絡は忘れていい、が特に印象的。そして三田村雅子さんがパッと引用箇所を指す正確さに、もしかして『源氏物語』全文頭に入ってる?と心臓バクバク。明石呼びも勉強になった。2025/02/03
樽
5
橋本治は若い頃にエッセイを読みまくっていたけど、ものすごく軽い言葉でものすごく難しい話をする印象だったから、小説は歯が立たないような気がしていた。けど、この対談集を読んで、小説も読みたくなった。2024/10/09
チェアー
5
ある程度、橋本治を読んでいないとわからない話が多い。 あまりに賢すぎて、周囲はおいていかれてしまう。 ちゃんと読めたのは高橋源一郎との対談くらい。噛み合っていたのが彼くらいしかいなかった。 ということで、橋本治上級者向けの本でした。源氏は必須ものとして読まねばと思う。 2024/07/26
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