内容説明
開けてごらん「旅の窓」を
感じてごらん「心の窓」で
私にとってカメラを持つことの最大の効用は、世界に「つまらない場所」というのが存在しなくなったことであるーー。ブッダガヤで出会った「瞳の少女」、ヘルシンキで胸を熱くした幼き兄妹の姿、夜のコルドバで心を騒がせた「路地裏の哀愁」……。沢木耕太郎が旅先で撮った八十一枚の写真と、その情景から想起する人生の機微を描いた短いエッセイ。大人気フォトエッセイ『旅の窓』、待望の続編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
187
沢木 耕太郎は、永年に渡って新作をコンスタントに読んでいる作家です。フォトエッセイ『旅の窓』の続編、何気ないワンショット&エッセイ、旅情をそそられますが、今の超円安&世界的な物価高は何とかならないでしょうか❓ https://www.gentosha.co.jp/book/detail/9784344042711/ 6月は、本書で読了です。2024/06/30
KAZOO
114
沢木さんが世界各地を旅しているときに、ある宣伝紙に連載されたカラフルな写真と短文をまとめたものの2冊目です。見開きに一つのエッセイが掲載されているので読みやすい気がします。取られた写真の対象は結構風景よりも人物(特に小さな子供)が多くやはり興味の対象がドキュメント作家であるということがわかります。2025/04/30
シナモン
110
切り撮られた旅先での一瞬と添えられたみずみずしいエッセイ。一枚一枚ページをめくるたびに違う国が現れて。沢木さんと世界を旅しているかのようでした。名所でなくても普通の生活のなかにキラリと輝く人生のひとコマ。視点を変えれば世界には「つまらない場所」なんてほんと存在しない。 💘私たち日本人には、稲が、食べるものとしてだけでなく、見るものとしても幸せをもたらしてくれるということを。2024/08/07
ウッディ
96
ある時から旅に出る時、カメラを持っていくようにしたという沢木耕太郎さん。旅先で出会った風景、人物とその時に感じたこと、想像した物語を綴ったフォトストーリーでした。オルセー美術館の屋根裏から大時計を通してみるパリの風景、ノルマンディ作戦のドイツ側戦死者の黒い墓など、異国ならでは想像を掻き立てられる風景写真に加えて、人物、特に女性の写真がどれも魅力的で、おそらく二度と会うことのない人達だからこその切なさが感じられました。深夜特急の頃の彼の心のフレームにはどんな写真があったのかと想像するのも楽しい一冊でした。2024/09/04
どんぐり
88
旅先で切り取られたスナップ写真と短いエッセイが1項ずつ並ぶ本書は、ページをめくるたびに「旅の窓」と「心の窓」が開いていく。冒頭、ヘルシンキへ向かう機上から見た夕陽の翼に始まり、終盤にはバンコクから戻る便で捉えた富士山の姿が置かれる。その「行き」と「帰り」の対照が、旅の時間の円環を示しているようだ。舞台はバリ島やパリ、トリノ、マドリード、ロンドン、ヴェトナムなど多彩で、いずれも日常から遠く離れた場所ばかり。旅に出る余裕のない者でも、これらの光景を一度は見てみたいと感じさせ、写真と短文の奥に潜む「心の風景」→2026/03/03
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