内容説明
三年ぶりに吉祥寺本店に店長として復帰した山本猛は張り切るが、相変わらず人を苛立たせる天才だ。それでも部下の京子は新人作家の才能に打ちのめされ、好きな作家の新作に心躍らせ、時には泣き、笑い、怒り、日々戦っている。スタッフや作家の大西先生や小料理屋を営む父親などの応援を受けながら──。思いっきり楽しんだあとに小説と書店の未来を、仕事の意味を、生きる希望を改めて深く考えさせられる、二〇二〇年本屋大賞ノミネート作品の第二弾。(解説・大九明子)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
mapion
395
前作よりこなれている感じ。京子の怒りや悩みには、そうなんだねえ大変だね、でもあなたもちょっとねと半分頷いてあげる。店長の勘違い度はパワーアップし、バカすぎて盛り上がってる。社長の息子の専務も登場して、この方も話を盛り上げてくれる。京子の怒りが表出してしまう場面は前作以上の出来。それが撮影されSNSにアップされて大うけ。リアルで観てみたい。京子の親父、居酒屋店主もちょっとズレた人になってる。おバカな男性たちが話を面白くしてくれているようだ。前作よりさらに楽しかったのはそのせいかもしれない。2026/06/25
KAZOO
130
早見さんの書店員シリーズの2作目です。「イノセント・デイズ」がかなり重かったのに比べると軽いノリで楽しませてくれます。連作短編ですが、店長が再度変わったりしていろいろな仕掛けがあります。前回と同じようにこの本の題名の本がまた小説内で出版されることになったりもします。次回作はまだ文庫にはなっていないのですが読みたくなりました。2026/01/10
まさきち
119
前作に比べやや躍動感は薄れたものの、武蔵野書店の本店店長に復帰したバカすぎる山本と、社員となってもいまだ血気盛んな京子との掛け合いがツボにはまり一気読みでした。さて次作では亜どのような展開を迎えるのか、期待大です。2025/12/22
Kanonlicht
114
あの絶望的に空気が読めない店長が帰ってきた。あいかわらずのから回りっぷりに、書店メンバーに共感と同情を覚える。コロナ禍での雇用問題や、書籍の販売不況、書店の減少といった世相も反映され、もちろんしっかりお仕事小説にもなっている。今回は、「もしや店長のその行動ってすべて計算?」と思わせる展開もあって…。それにしても『イノセント・デイズ』と同じ著者が書いているということがいつも不思議。2024/06/25
いたろう
87
宮崎の山奥の新店舗に異動になっていた山本猛店長が、吉祥寺本店に帰ってきた。「ひたすら心が強く、ポジティブで、空気を読むことに鈍感で、人をイライラさせる天才」というところは相変わらず。そして、契約社員から正社員になっていた京子だが、今作では、更にある展開が??? 実物の恐竜の写真がついた図鑑があったはず、という客の依頼をまじめに受けようとする店長の姿に大笑い。この文庫版の解説は、「勝手にふるえてろ」、「私をくいとめて」などの綿矢りさ作品を映画化した大九明子監督。もしや、このシリーズ、大九監督で映画化もある?2026/01/11




