内容説明
いつまでも迷子であり続ける人のための手帳です。これ一冊あれば、貴方もきっと迷子になれる。
「いつもインコを肩にのせている神秘的な少年」になろう、と考えたのだ。ぎゃー。何なんだ、それ。よせ。やめろ。でも、夢見る私はもう止まらない。ピーコちゃんを肩にのせて、おそるおそる玄関のドアを開けてみた。(本書より)
「北海道新聞」好評連載ほか、人気歌人の最新エッセイ全57篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
203
書店で見かけ、ジャケ借りしました。穂村 弘 、2作目です。作家先生というよりも、市井の一般人のような感覚、ユーモラスなエッセイでした。 https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=00003892812024/06/24
R
109
短歌歌人によるエッセー。日常のなんでもないことをつらつらといった文章なんだが、とても読みやすく、でも情景が浮かぶような話しで面白かった。短歌まで言葉をそぎ落としていないけど、描いている情景は短歌の題目になりそうなそれで、そもそもの着眼点や感受性の部分が違うんだと思わされた。奥さんのことを理解できないシリーズとでもいうような内容が面白くて、その心情描写がまた秀逸なんだが、夫婦ともども不思議な感覚の持ち主だなと思った。2025/06/02
ネギっ子gen
102
【自分だけがみんなと違うってことに不安を感じるのは、どうしてなんだろう。髪の色と肌の色が均一な国に生まれ育ったからなのか……】北海道新聞で連載中のエッセイなどをまとめた書。<世の中にはいろいろな手帳があるけど、迷子手帳は見たことがない。そこにはいったいどんなことが書いてあるんだろう。自分の住所や電話番号や名前?/たぶん、迷子手帳はその逆というか、いつまでも迷子であり続ける人のための手帳です。自分の道がしっかりわかっている人も心配しなくて大丈夫。これ一冊あれば、貴方もきっと迷子になれる>と。装幀イイよね。⇒2024/07/20
ふう
94
角のない、やさしく持ちやすい本です。余白(上下)のとり方もちょうどよくてゆったりとした気持ちで読めました。穂村氏のエッセイ6冊目。ユーモラスな考え方や表現に何度吹き出したことか。でも、今回は読みながらちょっと切なくなったり、しみじみとしたりする場面もたくさんありました。もう取り戻せない時間、自分が選べなかったことなど、老いていくことを意識し始めたからでしょうか。わたしもいっしょに若い頃のことを振り返ったりしました。そして、楽しいだけでなく、そっと励ましてもらって救われるような気持ちになりました。ありがとう2025/07/03
えんちゃん
62
穂村先生による日常を綴ったエッセイ集。奥さまと猫と過去の思い出たちと。そうかあ。もう還暦過ぎたんだ。どうりで本の角も丸いわけだ。ふんわりしたエッセイの合間に挟まれるぴりっとした短歌が良い。奥さまとのエピソードが幸せいっぱいでちょっと妬ける。ナイフみたいに尖ったシュールなほむほむも好きだけど、やわらかいほむほむもやっぱり素敵だった。2024/06/27
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