わたしと日産 巨大自動車産業の光と影

個数:1
紙書籍版価格
¥1,980
  • 電子書籍
  • Reader
  • ポイントキャンペーン

わたしと日産 巨大自動車産業の光と影

  • 著者名:西川廣人【著】
  • 価格 ¥1,782(本体¥1,620)
  • 講談社(2024/05発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1),講談社【冬電書2026】Kinoppy独自企画ノンフィクション本特集(~1/1)
  • ポイント 800pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065360590

ファイル: /

内容説明

■衝撃の回顧録、ついに刊行! 高度成長、バブル、経営危機、V字回復、そしてゴーン逮捕──ゴーン会長のもと、日産社長を務めた男はそのとき何を考えていたのか? 赤裸々に明かされる白熱の手記。グローバル化の渦中にいる全ビジネスマン必携の書。

■歴史学者・磯田道史氏推薦
「日産の歴史的経験を未来の道しるべに。本書の姿勢に心打たれた」

■国際化に翻弄される巨大企業に何が起こっていたのか?
──面接兼挨拶の日、私は日産本社(当時は東銀座)の十五階にあるゴーンCEOの執務室に呼ばれた。
 会議机をはさんで、私の前に腰を下ろしたゴーンは世間話や抽象的な話などは全部すっ飛ばし、いきなりこう切り出した。
「オーケー、サイカワサン。購買部にとって重要なのはコストダウンの目標を達成することだ。進み具合はどうなっている?」(本文より)
【本書の内容】
ゴーンとやりあい、マクロンに歯向かった日本人サラリーマン。彼が目撃した巨大産業「もうひとつの戦後史」
▼第一章 不正発覚
ゴーンと私は「対立関係」にあったのか/不正を知ったあの日のこと/検察からの口止め/ゴーンと交わした会話/逮捕までのメール/夜の記者会見
▼第二章 ゴーン事件とは何だったか
不正行為の実態/水面下で行われた工作/私に向けられた批判
▼第三章 「非主流」のサラリーマン
祖父との因縁/入社した一九七七年という年/入社式に「塩路会長が来られる」/購買部門に配属されて/「ケイレツ」の重さ
▼第四章 海外へ
英語で仕事をするということ/「ジャップ、ゴー・ホーム」/バブル景気に浮かれる日本に戻って/秘書課に勤務
▼第五章 ルノーの救済
ゴーンとの出会い/辻さんに言われたこと/ルノー幹部の雰囲気/日産リバイバルプラン/単身赴任をとりやめて/ルノーとの共同購買/内なる国際化へのハードル/日本人社員とは飲まない!/聞き上手の上司・ゴーン
▼第六章 ゴーンの変質
ゴーン、ルノーCEOに/ケリーの人事/ペラタ氏のリーダーシップ/ルノーにおけるゴーン/スパイスキャンダルの痛手/ゴーン政権を延命させた危機/行き詰まり
▼第七章 圧力
逮捕当日、午前のできごと/「悪者はサイカワ」の悪評/スナール新会長との出会い/残された禍根
▼第八章 退社まで
塙義一元社長から学んだこと/マクロンチームとの交渉/監視役としてのケリー/相談できる先輩はいなくなった/三菱自工・益子修さんとの共同事業/関潤、グプタという二人の後輩/日産勤めが終わった日
▼第九章 次世代のビジネスパーソンへ
日産の蹉跌とは何だったか/ゴーン改革の意義/求められるリーダーシップ/日本発ベンチャーはどこまで可能か

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

あすなろ@no book, no life.

93
僕にとり日産にはファンの想いがあるのでいつも感想が難しい。ただ、いつも思う事は定期的に経営危機に陥いる会社だという事。そして、定期的に全ての車の魅力が無くなる会社だという事。内から見たゴーン経営の功罪。ルノー・仏政府との攻防。三菱自動車との馴れ初め。そのどれもが興味深い。90年代の日産危機とゴーン改革の功を絡めた部分、ゴーンの裸の王様への一途・経営者としての評価・ルノーとの関わりの変化、日産生え抜きケリー氏抜擢の背景、三菱自動車の益子氏との関わり。それら時代の日産車達が胸に去来しながら読了。2024/07/07

内藤喜八

79
 読み終えて、もう1か月になる。ゴーン騒動が終わって、そのカルロス・ゴーンは、自分の国レバノンに悠々自適で豪奢な生活をしているのかと思えば、そうではなく、他の国々には入れず、国際警察の目が光っている。自国レバノンは、庇護しているが、イスラエルとヒズボラの戦い激化とイランの介入で、どうにもならない状態、日産とルノーを食い物、私物化した悪党のなれの果て、その一連の流れを表した本、面白く,興味深く読ませてもらった。歴史ある技術の日産が、老体企業となり、ゴーンのお陰で奇跡の復活した。いまは、優良企業立ち直った。2024/09/03

kawa

36
本書を読みたいと思ったきっかけは、ゴーンさんを巡るもろもろのどろどろスキャンダル事情。しかし、そちらの下世話な興味は見事に裏切られる。半面、日産という企業がいかに国際化を図ったか、そこを担った著者が自ら語る作品として読むと興味が尽きない一作だ。2024/10/02

Garfield

17
著者はゴーン事件当時の日産社長。期待ほどには事件に関する記述はなかったが、事件を生み出した社内の土壌についても織り交ぜながら、40年に及ぶ著者の日産でのキャリアが振り返られている。●ゴーンの焦り。コストカッターとして危機の経営には長じているが、回復後の持続的成長の点では模索があった。●ルノーのトップも兼任し、現場との対話も減り、取り巻きに囲まれるようになった。●社内の国際化が進んだ結果、人材が育った一方、国際化のスピードについてこれない社員も出て、特に管理部門でそれが顕著で、事件に繋がった。★★★★☆☆☆2024/09/18

15
日産でゴーン事件が発生した時に社長をしていた西川氏の人生録。何で読もうと思ったのか忘れたが、図書館で予約順が回ってきたので読んだ。読む前は、どうせゴーンの暴露本だろう、くらいの心持ちでいたが、読み進めていくとゴーン以外の部分がめちゃくちゃ面白い。海外で働くとは何か。グローバル企業とは何か。マトリックス経営とは。ガバナンスとは。そしてリーダーとは何か。自分はドメドメ人間なので肌感覚は持てないが、海外勤務経験者は共感するところが大きいのではないか。2024/10/29

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/21934174
  • ご注意事項

最近チェックした商品