内容説明
ふとしたきっかけで甦る記憶の数々。淀んでいた会議の空気を変えた女の子の大ネタ、僕が放った2点の答え(1000点満点中)、「串カツ田中」が恋しくなった縛りのキツい店、J-WAVEに寄せられたお悩み相談、母の決まり文句、祖母の遺言、柴犬ジョンの教え……ギスギスした日常の息苦しさを解きほぐす一服の清涼剤。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
J D
77
燃え殻さんが好きだから、その日常や昔話も私の心に届く。アハハと笑える話からそうだよねと共感する話まで色々とあり満足な一冊でした。「僕たちには僕たちのルールがあった」が一番心に残った。2024/01/19
Kanonlicht
52
著者のエッセイは、なんでもない日常を切り取っているのに、ちゃんと情景が思い浮かぶ。テーマをただ内省するだけじゃなく、現実に起きたことと結びつける能力がとても高いと感じた。「来年は覚えていないだろうな」という些細な出来事も、何年後かに、自分の思考を語るときのインデックスになるんだとしたら、それはそれで大切な時間を過ごしたと言えるのでは。そんな考え方ができる人生って素敵だなと思わせてくれた。2025/03/25
アナクマ
40
短いエッセイを読む機会が近ごろ無かったから新鮮な気分。深い意味は無くていいし、いちいち意識を持って行かれてもちょっと困る。だから短くて無意味、これでいい。週刊新潮連載。◉著者の長い空漠の人生時間(失礼)にあったあれやこれや(いや、色々ありますよコレ)。ずば抜けたドラマなんて無くても、なぜかちょっと思い出したコトには偶然/必然の不思議が備わっているようで、短くたって面白い。そしてそれを器用に書き起こしている。「ずっと忘れられない思い出や出会いより、たまに思い出す人や出来事が、実は僕のほとんどなんだと思う」2023/11/05
青木 蓮友
29
うん、やっぱり大ファンですね。天才だと思う。この読後感、絶妙なこの感じは燃え殻さんでしか得られないのです。ラジオを始められたのを知ったのをうっかりしていていま聴いてみていますが、なんでしょうこの恥ずかしさは。いや、わたしのほうが。こちらに話しかけるように喋れている燃え殻さん、思ったより声が高い燃え殻さん。でもラジオも真夜中もすごく合う、これから聴いていこうと思います。印象的なのは「鍵をかけ忘れた日記」「ドライブでもしようぜ」「とにかく体には気をつけなさい」など。もっと読みたいです、ずっと。同世代で嬉しい。2023/10/30
ゆるり
28
週刊新潮掲載のエッセイ。燃え殻さん、もう何冊めかなぁ〜。今回もいつも通り、ダラダラしたユルさ加減がちょうどよかった。そんな中にも芯があるような感じがとても良い。イラストも良い。タイトルも良い。エピソード、いっぱい持ってるよなあ。楽しませてもらいました。2025/04/28