ハーパーコリンズ・ジャパン<br> すべての罪は血を流す

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ハーパーコリンズ・ジャパン
すべての罪は血を流す

  • ISBN:9784596823960

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内容説明

『このミス』1位『頬に哀しみを刻め』著者、最新作!
被害者の携帯電話に残されていた、残忍な殺人の画像――
悪夢のような連続殺人事件に、黒人保安官が挑む。

MWA賞長編部門ノミネート!
「コスビーの最高傑作を更新した」デニス・ルヘイン
「死体の山、ノンストップのアクション、最高の警察もの」スティーヴン・キング
「止まらない勢い、手に汗握る陰謀、犯罪小説のグランドスラムだ」マイクル・コナリー
「現代の犯罪小説の中で最も記憶に残る主人公の一人」ワシントン・ポスト

ヴァージニア州の高校で教師が銃撃され、容疑者の黒人青年が白人保安官補に射殺された。人種対立の残る町に衝撃が走るなか、元FBI捜査官の黒人保安官タイタスは捜査を開始する。容疑者は銃を捨てるよう説得するタイタスに奇妙な言葉を残していたのだ。「先生の携帯を見て」と。被害者の携帯電話を探ると、そこには彼と“狼”のマスクを被った男たちによる残忍な殺人が記録されていた――。

■著者既刊
『黒き荒野の果て』
『頬に悲しみを刻め』

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

W-G

362
タフな保安官を主人公にすえて、前作と比べてもかなりオーソドックスなフォーマットを用いたことで、より広い層の読者に馴染む作品に仕上がったのではないだろうか。タイタスの内面を吐露する地の文が、秀逸なハードボイルドの匂いすら感じさせる。しかし、凡庸なテンプレ作品に堕することはなく、刺激の強い陰惨な事件と、南部の排他的な町の描写が非常によくマッチして、味わい深い読み心地を醸す。犯人の設定などは前作の方が面白味があったと思うが、個人的には王道パターンの中で高品質を維持した今作の方がお気に入り。2024/06/18

のぶ

107
「頬に哀しみを刻め」同様に良くできた小説だった。元FBI捜査官にしてチャロン郡の保安官のタイタスは日々街の治安を守っていたが、ある日学校で銃撃事件が発生してしまう。殺害されたのは人気のあった先生だった。そんな壮絶な事件で幕を開ける話で、人種差別の問題をテーマにして、リアルに切り取った警察小説だった。緊張を切らすことなく、ラストまで読ませてもらったが、この重要なテーマを読み手である自分はどれだけ理解しているのだろうか?作中に引用される聖書についても、事件の歴史についても。もっと深い読書ができたとも思った。2024/05/28

遥かなる想い

98
2025年このミス海外第7位。 人種差別の色合いが残る南部の町で発生した 教師殺人事件に端を発するミステリーである。 殺された教師の携帯電話の中にあったおぞましい 数々の映像…南部の町に色濃く残る 潜在的な差別の雰囲気が不気味に怖い。 社会の暗部をノアール風に描く、著者らしい ミステリーだった。 2025/03/22

ナミのママ

87
人種問題をテーマにしているが今までの作品とは違う。今回の主人公は犯罪者を追う側だ。苦しみを抱えているのだがそれを暴力や破壊で表すことができない。黒人と保安官という相容れないアイデンティティに苦しみ、自虐的な自制心、後悔、キリキリと締め付けられるような心の痛みが全編にわたって伝わってくる。目を背けたくなるような残虐な犯罪と癖のある登場人物、スピーディーな展開と後半のスケールの大きさは前作までと変わらず。この作家さん、本当に面白い。この作品も年ベス入り間違いなし。各賞発表が待ち遠しい。2024/05/24

タツ フカガワ

81
アメリカ南部ヴァージニア州チャロン郡はいまだ人種差別が強い風土。そこで保安官を務める元FBI捜査官で黒人のタイタスは、高校で銃乱射の報に駆けつけると、親友の息子が恩師だった教師を銃撃後、射殺される。が、この事件が端緒となり、子ども7人が犠牲になったおぞましい事件が発覚する。表題どおり猟奇的で大量の血が流れるクライム・サスペンスですが、警察小説としての一面もあれば、13歳のときに信仰を捨てたタイタスの家族ドラマも絡む骨太の小説。面白かった。2025/02/08

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