新潮文庫<br> ここに物語が(新潮文庫)

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新潮文庫
ここに物語が(新潮文庫)

  • 著者名:梨木香歩【著】
  • 価格 ¥781(本体¥710)
  • 新潮社(2024/05発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101253473

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内容説明

人は人生のそのときどき、大小様様な物語に付き添われ、支えられしながら一生をまっとうする――。『二十歳の原点』『木かげの家の小人たち』『あらしの前』『百年の孤独』。作家・梨木香歩は、どんな本に出会い、どんなことに想いを馳(は)せ、物語を紡いできたのか。過去二十年に亘(わた)り綴られた、数多(あまた)の書評や解説、そして本や映画にまつわるエッセイを通してその思考を追う、たまらなく贅沢な一冊。(解説・長田育恵)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

94
比較的作品を読ませてもらっている梨木さんが今までに読んだ本についての読書録です。本当に本をいとおしんでいる感じが現われています。また読んでいてその読書姿勢などが感じられこちらもゆったりとした気持ちにさせてくれます。また私の読書領域とあまりかぶっていないので参考になります。読みたい本が増えます。2025/03/21

kaoru

76
梨木さんが「かつて読み、深く心動かされた感銘を受けた本」をまとめた一冊。どのページにも深い洞察を感じる。人間らしい生活を求める彼女の姿勢は不正への怒りに繋がり「救らい法」の制定に携わった米田健輔医師や同調者への憤りを描く『ハンセン病と自由について』には新たな視座を得たし『わだつみの声消えることなく』の和田稔の苦悶を記す文にはコロナ下での2021年の東京オリンピック開催時に「昔の亡霊のような言葉」を聴いた驚きが記される。巻末近くの『完全版 チェルノブイリの祈り』『コヴィッド−19人として』には原子力や→2025/03/19

のぶ

70
梨木さんが過去20年にわたって綴られた、数多の書評や解説、一部本や映画にまつわるエッセイをまとめた一冊。全体を読んでみて、紹介されている本は知らない本ばかりで、ものの見事に読んでいない。自分の日頃の読書の偏りを痛感させられた。内容については、読んでいないので評価しづらいのだが、文章は格調高く、豊穣な気分にさせられるもので、読んで損はなかったとの気持ちを持つ事ができた。様々なジャンルの中で、梨木さんがどんなことに想いを馳せてきたかがよく分かった。今後の著作を読むうえで、大いに参考になる良書だった。2024/06/17

tamami

61
2021年刊行の元版で読む。積ん読本のささやかな解消と思って手控えを見たら、なんと既読になっている。書評本ということで読み飛ばした故に、その時は印象に残らなかったということか。今回再読?してみて、本書の全体を通して、作家梨木香歩の拠って立つ処を強く印象づけられた。ハンセン氏病患者収容施設・長島愛生園についての記事に、小川正子、神谷美恵子という名前を目にして衝撃を受ける。世の中に絶対的な善はないのだと思う一方で、一読友さんが書いたレビューを読み、書物の中にのみ真実があると思うことの危うさも感じたことだった。2024/10/28

yumiha

39
これまで読んでこられた本について思いを綴られた本書。絵本では、珍しく自作も挿絵画家について語られていた。そして、解説を書かれた『百年の孤独』(ガルシア₌マルケス)は、私自身は意外に思っていたのだけれど、本書を読んで、どこに魅力を感じられたのか共感されたのか納得できた。また、誌友さんが魂の本として愛読されている『海からの贈りもの』(アン・モロウ・リンドバーグ)は、「深い内省に貫かれた言葉」と高評価されていた。紹介されている本たちは、また読みたい本を増やしてしまいそうな気配💦2025/07/11

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