内容説明
人気女性作家6人による、心に沁みるアンソロジー
美味しい一皿、彼が口にしたことば、愛したものとの思い出、葛藤の記憶……。あの街の空気が語りかけてくるような、珠玉の短編6作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Karl Heintz Schneider
72
看板に偽りあり!「アジアの街角」と謳っておきながら、舞台となるのは台湾と香港の各一話ずつ。それ以外は舞台が日本だった。確かに日本もアジアではあるけれど・・・。「隣に座ったのが運命の始まり」という中島京子さんの話は面白かったし、「猫がゴツンと頭をぶつけてくる」という角田光代さんの話も面白かった。「アジアの街角」というタイトルでなければ、もっと素直に楽しめたのかなと思う。2024/06/06
星群
53
まず、なんと言っても、この果物たっぷりのかき氷に惹きつけられます。作家さんは、私のなかではすっかり顔馴染みの方ばかり。アジア色の濃淡はあったけれど、どの作家さんも楽しめました。あえてオススメをあげるとするなら、島本さんの『停止する春』が、今の私にはしっくりくるかな。もう少し暑さが残ってる頃に読めば、臨場感を味わえたかなと思うのが残念なところ。2024/10/02
きょん
47
台湾と香港にまつわるアンソロジー。どちらの国にも行ったことがないしあまり興味もなかったけれど、台湾の暑い空気の中でマンゴーかき氷食べてみたいし猫の街にも行ってみたい。大島真寿美さん「チャーチャンテン」角田光代さん「猫はじっとしていない」がよかった。2024/08/15
piro
45
アジアに纏わるアンソロジー6編。意外とアジア各地が舞台のお話は少なめで、日本での各地の人達との交流の話が多かったです。だから「いつか…」なのかな?大島さんの『チャーチャンテン』は変わりゆく香港を背景に、少しずつ距離を縮めるケリーと奈美子の様子にじんわり。昔の香港、行ってみたかったなぁ。角田さんの『猫はじっとしていない』は猫愛、台湾愛に溢れた一編。やはり一番行ってみたいのは台湾です!猫村(猴硐)も面白そう。2024/09/04
坂城 弥生
42
『停止する春』が特にインパクト大きかった。2024/06/01