内容説明
「おばさん」から「おばあさん」へ――。穏やかなひとり暮らしを送る群ようこ氏も、本格的な高齢期である古稀が目前となった。
住空間をこれまでの2/3に減らした27年ぶりの引っ越しにともなう断捨離は、今後の生き方をあらためて考える機会に。
迫りくる「おばあさん問題」は気になりつつも、今日も一日が無事に過ぎていく……ささやかだけれど豊かな日常を綴るエッセイ集。
以下、内容一部。
・愛猫を見送って以来、猫に接する機会のない中、外ネコの訪問に大興奮(「外ネコ探しとテラスの足跡」)
・納得できる美容院にたどり着くまでのトライ&エラー(「美容院探しとヘアスタイル」)
・際限なく流されるスマホ記事に覚える怒り(「スマホ記事とおばちゃんレッテル」)
・いつまでも慣れないセルフレジの列にどきどきしながら並ぶ思い(「着物の手入れとセルフレジへの当惑」)
・鏡に映るわが身を見て「見事におばあさんじゃないか」と、目の当たりにする自身の<おばあさん問題>(「鏡の中の老女とおばあさん問題」)
他、全20章。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
148
群さん、分かるよ、分かるわかる・・迫りくる「おばあさん問題」うんうんと頷いてばかりはいられない現実が私にもある。可愛い表紙や各タイトル版画にほっこりしちゃうけれど、そこは群さんだもの随所に容赦なさも半端ない(汗)とりあえずセルフレジは慣れましたよ私(笑)こだわりと面倒くさがりの数々、古希の群さんに私の明日を垣間見た感じがするのは気の所為だろうか。2024/06/20
ALATA
86
かわいい鈴の音がして「あう~あう~」というネコらしき声が聞こえる。うれしくなって外に出てみたら鮨屋のいかついオッサンだった・・・爆笑。相変わらず群さんのまたたびエッセイは面白い。アメちゃんを配るおばさんに未来はない。「それをフリスクに変えましょう、スタイリッシュですよ」担当編集に怒り爆発!矯正下着を着るのも、ハイヒールを履くのもその人の自由だ。ごもっとも(^▽^)/★4※仕事相手がもうファックスをもう受け取らない。請求書を添付ファイルで送れ、「できない」と悲鳴を挙げる…(;´д`)トホホ2025/01/16
ナミのママ
80
1954年生まれで古希が迫ってきた群ようこさん。以前に読んだ『じじばばのるつぼ』が痛快だったが今作はご自身の日常を綴ったエッセイ。庭を訪れる猫や草花から始まり、美容院探し、布団の買い替え、キャッシュレス時代の財布選び、セルフレジ体験など。こだわりや自身へのいたわり、凛とした姿勢に個性的な生き方を感じる。まーいいやと適当に生きてる身には羨ましく素敵に見える反面、疲れないのかなと心配もしてしまう。この年代に到達しても私にはどうあがいても無理だろうな。でも読む分にはとても楽しい。2024/06/15
kyokyokyo3201
51
人生の先をいく群ようこさんの「おばあさん」事情。もう少しユーモアが先に立つエッセイかと思っていた。くすりと笑いながらも一人暮らしの不安や戸惑いがより伝わる。つまるところ、どんな生き方もその人の自由になることが大切なのだなと感じた。2024/06/19
Karl Heintz Schneider
50
「三十路」なら知ってるけど「六十路」という言葉の存在を初めて知った。「むそじ」で検索するとちゃんと出てくる。60代に特化した内容かと思いきやいつもどおりのエッセイだった。表紙絵を見てもご覧の通り猫成分多めの一冊。しいちゃんを見送った著者は飼い猫ロスの真っ最中。新たに住処を求めた新居は残念ながらペット不可物件。せめてもと近隣のノラ猫を観察する日々。「来たあ、新しいヒトが来たあ。」自宅の庭に猫がやってきて叫ぶ著者。猫のことを「ヒト」と言ってしまう著者がどれほど猫が好きなのかが窺える。2024/10/29
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