メガネとデブキャラの漫画史

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メガネとデブキャラの漫画史

  • 著者名:南信長
  • 価格 ¥2,200(本体¥2,000)
  • 左右社(2024/04発売)
  • ポイント 20pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784865284096

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内容説明

魅力あふれるキャラたちに焦点を当て、
60超の作品から変遷を紐解く「類のない」一冊!

マンガの中の定番として欠かせない「メガネキャラ」と「デブキャラ」。1970年代の少女マンガのヒロインから現在連載中の青年マンガまで幅広く取り上げ、マンガというメディアにおいて、メガネキャラとデブキャラがどのように描かれてきたのか、時代の変遷をたどる!

【主な登場キャラクター】
メガネキャラ
国民的ヘタレ男子・『ドラえもん』野比のび太
チームを支える名脇役・『スラムダンク』木暮公延
ダメな中間管理職の典型・『美味しんぼ』の富井富雄
一見優等生なボンクラ男子・『町田くんの世界』の町田一

デブキャラ
真面目な現実主義者・『巨人の星』の左門豊作
心身ともにブレない・『銀の匙』の稲田多摩子
ダイエットの呪いにかかった・『脂肪という名の服を着て』の花沢のこ
鈍足が唯一にして最大の弱点・『ドカベン』の山田太郎  など

登場するキャラクターは総勢130人超。
メガネとデブキャラの年表付き!

目次

序 メガネキャラとデブキャラのイメージはいかにして生まれたか

【メガネキャラ編】

[PART1]メガネはガリ勉の証?
■本当は情熱家の岩清水弘(『愛と誠』梶原一騎・ながやす巧)
■恋と友情に揺れた秀才・西見薫(『坂道のアポロン』小玉ユキ)
■ガリ勉なのに超ド級バカ・東大通(『東大一直線』小林よしのり)
■ウルトラ真面目女子・七瀬春子(『あたしのバンビ』尾崎あきら)
■日本最古の“リケジョ”高橋景保(『大奥』よしながふみ)
メガネコラム(1)【ガリ勉メガネイメージの誕生】

[PART2]文武両道の“メガネくん”
■メガネなのにエースで四番の倉橋永二(『ナイン』あだち充)
■チームを支える名脇役・木暮公延(『スラムダンク』井上雄彦)
■笑顔なき天才・月本誠(『ピンポン』松本大洋)
■明訓から東大に入った男・北満男(『ドカベン』水島新司)
メガネコラム(2)【現実でも活躍する文武両道メガネキャラ】

[PART3]悩めるメガネっ娘たち
■ド近眼が功を奏した長島アコ(『メガネちゃんのひとりごと』くらもちふさこ)
■メガネがないと何も見えない西園寺まりい(『究極超人あ~る』ゆうきまさみ)
■純粋メガネヒロイン・大滝篠奈(『屈折リーベ』西川魯介)
■ビクトリア朝の奇跡のメガネ女子・エマ(『エマ』森薫)
メガネコラム(3)【メガネ女子はいつ市民権を得たか?】

[PART4]「メガネを外すと美人」幻想
■“ミスめがね”近藤咲子がメガネを外すと……(『ミスめがねはお年ごろ』山岸凉子)
■元祖キャリアウーマン・桂菊子の選んだ道は?(『スタンバイOKで~す!』大和和紀)
■“経理部のAI”が大変身する田中京子(『セクシー田中さん』芦原妃名子)
■おっさんドリームを体現する隠れ美女・椎名まなか(『踊れ獅子堂賢』常喜寝太郎)
■あるあるネタを戯画化したメガ澤(『まかろにスイッチ』川田大智)
メガネコラム(4)【「メガネを外すと美人」のルーツは?】

[PART5]中間管理職の両極端メガネ
■ダメな中間管理職の典型・富井富雄(『美味しんぼ』雁屋哲・花咲アキラ)
■切れ者メガネコンビ・内海&黒崎(『機動警察パトレイバー』ゆうきまさみ)
■時には体も張る愛すべき上司・西谷(『ドーベルマン刑事』武論尊・平松伸二)
■哀れな末路をたどった憎まれ役・今野輝常(『課長島耕作』弘兼憲史)
メガネコラム(5)【学園ドラマの教頭はだいたいメガネ】

[PART6]文学少女にはメガネが似合う
■男性読者にもウケた花岡数子(『花岡ちゃんの夏休み』清原なつの)
■自己評価が低い文系サブカル女子・林田凛子(『アレンとドラン』麻生みこと)
■稀少本のためなら手段を選ばない紙魚子(『栞と紙魚子』シリーズ・諸星大二郎)
■傍若無人な天才文学少女・鮎喰響(『響~小説家になる方法~』柳本光晴)
メガネコラム(6)【メガネをかけた女性作家たち】

[PART7]オタクはメガネをクイッとする!?
■オタクの中のオタク・班目晴信(『げんしけん』木尾士目)
■マッドなさびしんぼう・すげこま(『GOD SAVE THE すげこまくん!』永野のりこ)
ほか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

keroppi

76
今の時代、見た目を論じるのはなかなか難しいが、「メガネ」と「デブ」というキャラクターに絞って漫画を語るユニークな本。ガリ勉やオタクやひ弱さの象徴として描かれたり、「メガネを外すと美人」なんてキャラクターもいたりする。デブは、意外とポジティブだったり、ぽっちゃりの魅力だったりする。「漫画史」と言ってはいるが、最近の漫画が多く知らない作品も多い。もう少し古い作品も取り上げながら、時代とともに外見に対しての見方がどう変わってきたのかも論じて欲しかったかなと思う。他にどんなキャラクターいたかなぁと考えてしまう。2024/08/15

akihiko810/アカウント移行中

23
マンガに登場する「メガネ」と「デブ」キャラの紹介と、解説。印象度A  今はそれほどでもないが、かつてはマイナスの印象付けがあったメガネとデブキャラ。それぞれ「卑屈、ガリ勉」、「怠惰、食いしん坊」のイメージを持たされていた。そういったテンプレを踏襲したキャラ、逆にそのテンプレを逆手にとって真逆のキャラ付けされたキャラクター、などが盛りだくさん。 有名作からだけでなく昔の作品や読んだことない作品からの紹介も多く、漫画のキャラ付けの例としていろいろ論じられて楽しい。2024/11/18

たけのこ

5
南信長先生のマンガ本。今回はメガネとデブキャラの出てくるマンガについて。のびたとか三田さんとか新旧いろいろなメガネや、左門さんとかのデブキャラについてあれこれ語ってます。最近の作品だととくにデブキャラはルッキズムとのかかわりが出てきますよね。2024/09/11

くらーく

5
お名前が凄いね。信長。しかも同世代。本書で取り上げられているマンガで古い(昭和50年代位まで)のは知っているけど、平成以降は全く知らず。少女漫画もしかり。著者の取り扱う範囲は広いのね(自分が狭いだけか?)。マンガは理想や願望を描かれているからこそ見るのであって、メガネをとっても美人じゃない。メガネをかけても成績が悪い。デブで動きがとろい、じゃ成り立たないね。 ルッキズムが問われる令和の世の中で、はたしてマンガのキャラクターにどんな変化が訪れるのでしょうな。 何にせよ、キャラが立っていないと、埋もれるのよ。2024/09/05

ハナさん*

4
2024年5月17日第1刷。ブックオフオンラインで、33%引き+200円引きクーポン使用で購入。図書館にはなく、資料として手元に置いておきたいとも思ったので。著者は、私と同い年だ。マンガ評論家ではなく、解説者を自称している。本書で解説したキャラは、見出しとして立てたのが60人、本文やコラムで触れたものを含めると130人を超えるそうだ。だが、かなりもの足りなく感じる。個々の作品やキャラの解説は少なめでもよいから、もっと多くのキャラに言及してほしかった。せっかくの題材なのに、通史的解説・概論としてはやや弱い。2025/01/02

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