神秘的じゃない女たち<br> 神秘的じゃない女たち

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神秘的じゃない女たち
神秘的じゃない女たち

  • 著者名:イム・ソヨン/オ・ヨンア
  • 価格 ¥2,200(本体¥2,000)
  • 柏書房(2024/04発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 600pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784760155613

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内容説明

★第6回「書店員が選ぶ今年の本」選出(自己啓発・経営、経済、科学部門/韓国書店組合連合会発表)

★寄せられた賛辞
“女性の経験と共にあるさまざまな議論が複雑に入り混じった科学の話を読んでいるうちに、私自身も、科学と女性が出合うことで、目の前の壁を飛び越えられる日が来るかもしれないと夢見るようになった。”――キム・チョヨプ(韓国SFの俊英)

“我々が今まで男性の立場から科学をしてきたことに気づかされた。(…)女性が参加し、女性の観点で創造されるフェミニズムと科学技術の研究は人類の希望だ。”――チャン・ハソク(科学史・科学哲学者/ケンブリッジ大学教授)

★本書の内容
受精は、能動的な精子が受動的な卵子を捕獲する過程ではない。
卵子凍結はあるのに、男性のための精子凍結がないのはなぜ?
アシスタントロボットが「女型」である理由とは?

本書は、かつて科学者になる夢をあきらめた著者が、フェミニズムと科学技術社会論に出合い、憎んでいた科学と「和解」し、女性の観点から科学を見つめ、科学の観点から女性の体と経験を理解しようとした思索の軌跡をまとめたものだ。

“私は、科学と分かり合えなかった経験のある人たち、そのせいで科学の本にはなかなか手が伸びないという読者を思い浮かべながら本書を執筆した。ほかでもない、私がそういう人間だったからだ。”(「はじめに」より)

本書の探究は、「子どものような純粋無垢な好奇心」からばかり出発するわけではない。その出発点は、卵子凍結について悩むことかもしれないし、高校を卒業してすぐに受けた二重手術かもしれない。うつ病になること、摂食障害になること、妊娠とキャリアについて考えること、無責任な父親について考えること、かもしれない。さまざまな要素が混ざり合う、複雑な個人の暮らしから、本書は話を始めていく。

客観的で普遍的で価値中立的であることを装いつつ、じつのところ女性について無知だった科学にかけられた「呪い」を解き、「よき友」として付き合っていくためのエッセイ集だ。同時に、理系への進学を検討している学生や、その子らを見守る大人たちにもおすすめしたい。

“科学が本当の意味で変化するためには、賢い女子学生ではなく、平凡な女子学生こそもっと必要なのだ。(…)科学者や工学者になりたいという女の子や青少年が周囲にいたら、めいっぱい励ましてあげてほしい。(…)「実力さえあれば女でもなんだってできる」といった言葉の代わりに、「今までそこそこしか勉強してない男子学生だって科学者になれたし、科学界の80%に所属できているんだよ」と付け加えてあげてほしい。”(「おわりに」より)

目次

はじめに 神秘的じゃないすべての人のために
1章 性染色体は存在しない
2章 女と男がモザイクになった脳
3章 腸は考える
4章 神秘的じゃない妊娠のために
5章 父親の役割に注目せよ
6章 卵子凍結をめぐる問題
7章 差別をしないAIをつくる
8章 アシスタントロボットは女性だという錯覚
9章 進化論と和解する方法
10章 フェミニズム物理学の挑戦
11章 21世紀サイボーグの現状
12章 アントロポセンの危機に立ち向かって
おわりに 思い通りにならなかった私の人生から始まる科学技術
感謝のことば
訳者あとがき
参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

11
結構境遇が近くて、おいそれと感想を述べるのは自分とダブりすぎていて不可。女体神話うせろ。医療・生物学がジェンダーバイアスの強化にすんな。卵子凍結をビジネスにすんな。AIのヒューマノイドでまでサポート役だけを女にすんな。優秀な女性なら実力で男社会の科学分野でも結果出せやと言う前に男らは一番優秀じゃない奴等でもMITやら何やらの教授やってんやろうが。成績が優秀で確証が持てないと理系に進めない女子生徒に対してそこまで優秀でなくても進学して同じレベルの仲間を見つけやすい男子生徒。そうそうそうそうそうそう。2024/10/14

kenitirokikuti

10
著者は韓国の〈フェミニスト科学技術論者〉。学歴はソウル大自然科学部、テキサス工科大で博物館学修士、博士号はソウル大で科学技術論。フェミニスト科学技術論者のカリス・トンプソンがLSEの社会学科にポスドクとして招く。謝辞にダナ・ハラウェイの名前もある▲本書の元はハンギョレ新聞連載の「女性、科学と出会う」。「10章 フェミニズム物理学の挑戦」。カリフォルニア州立大学のサンドラ・ハーディング、カレン・バラッド。コアな理系の研究者コミュニティや組織に女性が少なすぎるのは良くないだろう、と。2024/04/29

こづこづ

9
自分自身…ジェンダーバイアスは無い、かなり少ないと思っていたのだが。この著者が主張から、社会の様々な部分にジェンダーバイアスが隠れていることを知り、はっとさせられた🤔自分の設計仕事に対しても、そのバイアスが無いか、客観的に見つめ直し、設計に反映させたい。2025/05/01

sur

4
科学と女性の密接な相関関係をフェミニズムの観点から軽やかに語るエッセイ。数学含め科学には苦手意識しかないのに、平凡な1人の女性として生きている自分に巻き起こっているあらゆる問題、葛藤、不安を私も科学で説明したいと思った。2025/02/01

mamaou

4
さすが、韓国。日本よりフェミニズムについて語る人が多いだけあって、こういう本も出るんだなと感心して手に取ったんだけど、私には難しすぎて飛ばし読みになってしまった。が、卵子が精子を選んで受精するというのは衝撃的。 そう言われてみれば、科学的な分野の事象を性差別的な捉え方をしている物が確かにあるのに、完全に無意識に受け入れていたな、と気づいてドキッとした。2024/06/10

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