六色の蛹

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六色の蛹

  • 著者名:櫻田智也【著】
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • 東京創元社(2024/05発売)
  • 夏休みは読書三昧!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント25倍キャンペーン(~7/21)
  • ポイント 450pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784488029036

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内容説明

昆虫好きの心優しい青年・エリ沢泉(えりさわせん。「エリ」は「魚」偏に「入」)。行く先々で事件に遭遇する彼は、謎を解き明かすとともに、事件関係者の心の痛みに寄り添うのだった……。ハンターたちが狩りをしていた山で起きた、銃撃事件の謎を探る「白が揺れた」。花屋の店主との会話から、一年前に季節外れのポインセチアを欲しがった少女の真意を読み解く「赤の追憶」。ピアニストの遺品から、一枚だけ消えた楽譜の行方を推理する「青い音」など全六編。日本推理作家協会賞&本格ミステリ大賞を受賞した『蝉(せみ)かえる』に続く、〈エリ沢泉〉シリーズ第3作!/【目次】白が揺れた/赤の追憶/黒いレプリカ/青い音/黄色い山/緑の再会/あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

136
人の心で知らぬ間に巣食っていた違和感や気がかりが、いつの間にか蛹となり少しずつ大きくなっていく。思いがけない真実を知った時に蛹は羽化するが、傷ついた心がどうなるかわからない。耐えられたら前に歩を進められるが、だめならば血を流さずにはおれなくなる。昆虫を愛してやまない魞沢泉は、この世で唯一その傷口が見えていた。傷の痛みに苦しむ人びとに寄り添い、破滅や後悔に苛まれる歪んだ思いをまっすぐにできる本物の心の医師といえる。それぞれの謎は小さくアクションも少ないが、派手なドラマより静けさに潜む悲劇を味わう作品揃いだ。2024/07/08

タックン

109
読みやすくておもしろかった。それシリーズ3作目とは知らなかった。 昆虫好きの青年が行く先々で事件に遭遇する、今回は色に関する事件っぽい。 赤と青と緑の作品が連作短編っぽく密接に絡んでてよかった。 特に(赤の追憶)が真相は実は物悲しいが、それでいて読むものの胸を熱くする。(緑の再会)でよかった・安心した・ほっこりした。 (青い音)でのインクの薀蓄には参った、感心した。 いつか賞を受賞したシリーズ2作の(蝉かえる)を読んでみたい。2024/07/10

buchipanda3

108
昆虫好きの天然な青年・魞沢泉が活躍するミステリ集3作目。今作でも彼らしい風変わりなフワっとした言動で読者の心をくすぐりながら、一転して鋭い洞察力で謎や事件の真相を解明していた。その何かを見透かすような彼の目線は、関わった人物に驚きと共にどこか信頼できる人間味を感じさせ、抱えていた心の澱から解放させる。その謎の背景にある人間たちの素の情感を丁寧に浮かび上がらせるのが本シリーズの魅力の一つ。人は脆くて傷つき易い。それを蛹に例えて題名としたと後書きにあった。魞沢自身もいつか羽化する事を望んでいるのかもしれない。2024/06/04

タイ子

90
シリーズ第3弾。久しぶりの魞沢泉は相変わらず魅力的な人物。6色の色をテーマに虫大好き人間の魞沢が解く事件の鍵、そして彼だから解かれた人間の奥に潜む善意と本性。連作短編集なので、前に解決したストーリーが後編で違う視点で浮かび上がるという人と人との繋がりも見えて面白い。好きなのは「赤の追憶」。母と娘の関係に思わず涙。後半に再び登場する時には笑いの中に再び涙。どの物語をとってもどこかに哀しみが見えるのは人々が抱えるそれぞれの苦悩を隠そうとするからだろうか。魞沢の優しさが沁みる作品。まだまだ続けて欲しいシリーズ。2024/07/17

ナミのママ

86
〈魞沢泉シリーズ〉3作目。「白が揺れた」「赤の追憶」「黒いレプリカ」「青い音」「黄色い山」「緑の再会」色でつながる6話の短編集。先の2話は文芸誌にて既読。シリーズ一作目の『サーチライトと誘蛾灯』ではとぼけた感じが前面に押し出されていた主人公だが、細やかな視線と人を見る暖かさが加わり魅力が増した。「青い音」の海外での音楽にまつわる話は物悲しさもあり、心に静かな余韻を残す。2024/07/06

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