内容説明
七海なな、前田敦子、Dr.ハインリッヒ、丸サ進行、愛子内親王。愛が消費と常に癒着する。そのシステムの中で、人はよく生きることができるのか。すばるクリティーク賞を受賞した新鋭のデビュー批評集。
目次
「貨幣」と「娼婦」の話──まえがきにかえて/状況/「買手と売手」の関係/その対象は「娼婦」である/「娼婦」は「貨幣」である/「貨幣」は我々である/「娼婦」は我々である/1 七海ななについて知っているいくつかのこと/映画館でみた彼女の姿を思い出すことから/共同体の秩序の崩壊(カオス)から、自分自身を根拠付けることの不可能性が顔を覗かせる/自分自身の根拠付けには「住居」が必要ではないか/「住居」は汚れとなり、汚され、「家族」は乗り越えられていく/「こうでしかありえない生」へ向けて/2 あの頃の前田敦子/かつて「前田敦子の時代」があった/前田敦子は「システム」であり「実存」だった/前田敦子─秋元康を真に批判するには……/「愛」と「消費」について課題が残った/3 Dr.ハインリッヒの漫才を見るためには/女芸人という不安、それからDr.ハインリッヒの印象/「筆者はいつの間にか甘えていた。依存心だな、これは。安心しきっていた」/擁護されることで困難さは露呈する/大抵「中心」が問題となる/Dr.ハインリッヒの漫才を見に行く/4 「丸サ進行」と反復・分割の生/音楽を聞くのは大変である/「丸サ進行」の基本的な話/問題は「ウェルメイド」性に対する解像度と、具体的にアーティストそれぞれがこれにどう向き合っているかである/「ウェルメイド」性を技術的かつ内容的に最も切実に引き受けようとしているのは、ずっと真夜中でいいのに。であるけれども/「ウェルメイド」性からの脱却へ向けて/5 「推せ」ない「萌え」ない愛子さま/最初に見た有名人/愛子さま成年の記者会見から/問題設定はすべて皇居にある?/象徴、非主体化、近代性/天皇的なもの、代替可能性と代替不可能性/これからの「責任」/補論 「東京の男の子」の悩み事/本当に発言それ自体を一旦聞くために/「……そこが崩壊したときには、おそらく日本は大きく変わるでしょう。」/オリエンタルラジオの思い出など/機会平等性と権威と/人々は語られ直されねばならない/これまでとこれからのこと──あとがきにかえて
感想・レビュー
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しゅん
のりのりの離島
辻薫
とりもり
ヤマニシ
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