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内容説明
【対象:小学校高学年以上】
◆主な内容
ぼくには、5歳の誕生日の記憶がない。親に聞いても「家で寝ていた」と言うばかり。
それから時はたち、中3の誕生日を迎えたとき、家に謎の手紙が届く。
開けてみると、中には「誕生日おめでとう」と書かれた便箋と、ビニールに包まれた黒い砂が入っていた──。
うっすらとある「遊園地に行った」という記憶。黒い砂。その二つがつながったとき、たどり着く真実とは。
企業の社会的責任に切り込む衝撃作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんこ
46
重い作品を読みたくなかった。舞台となったのは「幸島(さちのしま)」というガス会社で潤う島。ガス爆発によって全島民避難となる。情景とそて頭に浮かんでいたのは「軍艦島」人災によって被害者である島民と、お金を貰ったではないかとやっかむ人々。ガス会社社長の息子だった透馬15歳の誕生日に思い出した5歳誕生日のこと。爆発の影響で透馬に後遺症が出ないかと心配してうつ病のようになる母親、母子を見守る医師。社長の父は再婚し、事故の事は悩んでもいない。『生き延びた、その後が、大変なんだよ』の言葉が重かった。2025/02/25
雪丸 風人
17
故郷を奪われ、生活の場を失う災害がもしも人災だったら、その矛先はどこに向かうのか?主人公はなぜだか5歳の頃の記憶が欠落する中学3年生。差出人不明の謎めいた手紙が届いたのをきっかけに、少年が自らの秘匿された過去に向き合おうとあがく物語です。「いつも大人の甘い見込みで、酷い目にあうのは子どもだ」というフレーズが象徴的でしたね。お金の怖さや、それでは解決できない苦しみも心にズシリときました。私には、大人の復讐劇に巻き込まれた少年が、思わぬ相手に共感を感じる部分が刺さりましたよ。(対象年齢は12歳半以上かな?)2024/05/18
ときわ
16
何となく黄昏感のある表紙だが、まさかこんなに暗く重苦しい話だと思わなかった。チェルノブイリ原発事故や東日本大震災、水俣病など混ぜ合わせたような災厄。哀しいのは一時皆から同情されたのに、補償金を貰ったら妬まれたりたかられたりがあったこと。そして補償金を支払って和解したんだからとそれで終わりにする会社。加害者側なのに被害者にもなったり。そこにグリム童話のいばら姫が重なって。気持ちの持って行きようがないまま読み終わった。2025/09/24
スイ
16
社会問題と真っ直ぐ向き合ったYA。 描かれているのは架空の事故だけれど、明らかに東日本大震災の原発事故が重ねられている。 しかしあえて架空の事故にしたのは、水俣病のような公害、朝鮮の人々の強制労働など、ずっと日本で繰り返されている企業の社会的な責任についての問題を皆含めているからなのだろうと思う。 苦難の中でどう前向きになるかといった個人の問題に縮められてしまいがちなことを(個人のことももちろん大切なのだけど、フィクションで社会を描かないのは逃げではないかと思う)、しっかり書いてくれたこと、それも2025/01/21
柊子
8
記憶が蘇ってくる前半部分は面白かったが、読み進むにつれて、何が言いたかったのか、よく分からなくなった。原発事故のような設定。身体への不安や保証金、島民の生活、そこに誘拐が加わり、ストーリーがぼやけ気味。「いばら姫」も別に必要なかったのでは、と感じるが、それって単に私の読解力不足か? 母親があまりに弱々しくて(体でなく心が)、子供はこの先も、苦労するのではないかなあ。2025/10/16




