川崎警察 真夏闇

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川崎警察 真夏闇

  • 著者名:香納諒一【著】
  • 価格 ¥2,200(本体¥2,000)
  • 徳間書店(2024/04発売)
  • ポイント 20pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784198658175

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内容説明

第26回大藪春彦賞候補にノミネートされた「川崎警察 下流域」の第2弾。
神奈川県警川崎署のデカ長・車谷一人(くるまだにひとり)の活躍を描く、長篇警察ミステリー。

京浜運河沿いで死体があがった。身元は暴力団員、伊波肇の母親照子。
陰部をナイフで抉られ、腹部から腸がはみ出る陰惨な殺しだ。対抗する組の犯行か? だが、家族には手を出さないのがヤクザの掟だ。それが破られたとなると、報復の連鎖で大変なことになる……。
発見現場に臨場した川崎警察署捜査係デカ長の車谷一人は、軽のバンの荷台から不審な荷物を下ろして走り去ったふたり組の男がいたことを聞きつける。男の一人は足を大きく引きずっていたという。
被害者は故郷の沖縄に里帰りし、事件当日午後二時着の飛行機で羽田空港に帰ってきた。だがその後の足跡が不明だった。
翌年五月に沖縄は本土返還を控えており、帰郷はそれからの方が便利ではという大家に「返還されてからでは、遅い」と伝えたという。
捜査を進めるうちに、空港から照子を軽バンに乗せたのが、死体発見現場で目撃されたふたり組で、どうやら照子の知り合いらしきことがわかった。
有力容疑者として浮かびあがった男を、全力で探す車谷。
だが、予想外のところで別の殺人事件が起きた。被害者は沖縄の開発や本土との交流に尽力しているという大阪の会社社長。
本土復帰を目前にした沖縄を食い物にしようする者たちの暗躍が明らかになるにつれ、ふたつの事件が絡み合っていく……

好評『川崎警察 下流域』が第26回大藪春彦賞候補となった著者による、書下ろし長篇警察サスペンス第2弾!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ナミのママ

70
〈川崎警察シリーズ〉2作目。1971年(昭和46年)沖縄本土復帰の1年前、1ドル= 360円、渡航にパスポートが必要だった時代が舞台。沖縄出身の暴力団員伊波の母が残忍なやり方で殺された。前作では混沌とした川崎を舞台に昭和のノスタルジックを感じた作品だったが、今回は沖縄色が濃かった。復帰に絡む色と欲。川崎警察署の刑事・車谷を始めとする警察の面々と登場人物たちの心情がとてもよく伝わってくる。「人って誰も、勝負できるものを使って勝負するのよ」銀座のママのセリフ、今では通用しないのだろうがキライじゃない。2024/04/23

TAKA

23
今作も期待通り面白かった。沖縄本土返還の裏で土地売買を巡る犯罪まがいの事が行われていた事実は全く知らなかった。いつの時代も美味しい蜜は一部の特権階級の奴らが吸い上げて、泣きを見るのは一般市民。ちょっと切ない結末だった。返還前は沖縄に行くのにパスポートが必要だったり、車は左走行だったりした事はおぼろげに覚えている。昭和臭さ満開の車谷班の活躍をまだまだ読みたいぞ。2024/04/18

fuku3

20
2024.4.20読了。シリーズ第2弾。昭和46年沖縄が本土に返還される前年、京浜運河沿いで女性の変死体が上がった!遺体は下腹部が切り裂かれ腸がはみ出されていた!地元のヤクザ伊波肇の母親、照子と判明!川崎署の車谷(谷チョウ)は伊波に会い絶対に犯人を捕まえるから勝手に動くな!ヤクザ同士の諍いは起こすなと諫めに行く!遺体を遺棄した二人組の男、一人は片足を引き摺っていたとの情報!照子は沖縄に里帰りをした直後に羽田から行方が不明に…。まだ戦争の爪痕が沖縄には残っていた!本土から銭ゲバが沖縄の土地を買い漁る!2024/04/20

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