集英社文庫<br> 我が友、スミス

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集英社文庫
我が友、スミス

  • 著者名:石田夏穂【著】
  • 価格 ¥528(本体¥480)
  • 集英社(2024/05発売)
  • ポイント 4pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087446272

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内容説明

「別の生き物になりたい」――筋トレに励む会社員・U野は、Gジムで自己流のトレーニングをしていたところ、O島からボディ・ビル大会への出場を勧められ、本格的な筋トレと食事管理を始める。しかし、大会で結果を残すためには筋肉のみならず「女らしさ」も鍛えなければならなかった…。鍛錬の甲斐あって身体は仕上がっていくが、職場では彼氏ができてダイエットをしていると思われ、母からは「ムキムキにならないでよ」と心無い言葉をかけられる。モヤモヤした思いを解消できないまま迎えた大会当日。彼女が決勝の舞台で取った行動とは? 世の常識に疑問を投げかける圧巻のデビュー作!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

シナモン

122
初めてのボディビル大会に挑む女性の物語。大会出場ともなると、ただ単に筋肉を鍛えればいいという訳じゃなく…。ボディビルの裏側を興味深く読んだ。大会が近づくにつれて、主人公の心にひろがっていく「なんか違う」感。そこからの心の葛藤と不安定な心理描写に目が離せない。そしてこの上なく清々しいラスト。面白かった!2024/06/27

Kanonlicht

73
芥川賞候補作となった筋トレ小説。比較的地味な会社員女性が、有名トレーナーとの出会いをきっかけにボディ・ビル大会出場をめざす。ただそれには筋肉以外の「美」が求められ…。ボディ・ビルのことは詳しく知らないけど、気の向くままやっていた趣味がこなすべき課題になっていく過程が、主人公のモノローグで丁寧に描かれていて、「わかる!」と膝を打った。女らしさ、ルッキズム、価値観の違いなどいろいろと考えさせられる内容。でも単純に(異色の)スポーツ小説として楽しめた。2024/03/30

はっせー

66
久しぶりの現代小説。筋トレする人や筋トレ好き・ボディビル好きな人ならハマる作品になっている!本書は筋トレ小説といってもいい作品。主人公の女性が趣味でジム通いをしていた。ひょんなことからボディビル大会へ出場することになる。そして大会へ。話の全容としてはこんな感じである。単なる筋トレ小説と思うなかれ。筋トレを通してジェンダーの問題へと進む。ボディビル大会の基準に女性らしさがあるという。その女性らしさというのがなかなか。読めて良かった作品であった!2024/08/05

どぶねずみ

63
ボディビルの大会に向けた身体作り。読み始めてすぐには専門知識になれずに読みにくさを感じたが、進めていくうちに次第に解消されていった。ただジムのマシーンで鍛えればよいだけではなく、筋肉に対するそれ相応の知識が必要だし、大会に向けた効率の良いトレーニングを覚えた。私自身20代の頃にジムに通った経験はあっても、知らないことばかりだった。また筋トレすることに対する世間の意識、ジェンダーのギャップはこれからもずっとなくなることはないだろうと感じた。利己的にも客観的にも考えていくテーマが多いな。2024/06/21

ぼっちゃん

57
ダイエットや美容のためではなく、筋肉をつけ強くなりたいと本格的にジム通いしている主人公がボディ・ビルの大会に出ないかと誘いを受け本格的な筋トレをしていく筋トレ小説。大会では筋肉だけの評価ではなく女性らしさも必要になってくることを知り、大会決勝で主人公がとる行動がスカッとしていてカッコいい。だけど体脂肪を落とすために減量したり努力は凄いが、筋力がついたとしても健康には良いのだろうか。。2024/07/06

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