内容説明
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《だから空がとても赤く燃えている。ぼくは愛されたい。》――今、ここにいる私たちの魂の秘密は、詩のコトバによってしか解き明かすことができない。《どこからなら、きみを連れ去る神様の手のひらがやってきても平気か、教えて。水平線か、地平線?》生命と世界の光と影をあますところなく照らし出す決定的な43篇。 ※このコンテンツは固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
旅するランナー
190
コロナ禍によるソーシャルディスタンス、ロシアによるウクライナ進攻を経たためか、届かない言葉や思い、無慈悲な戦争が詩になっている。怒りにも似た激しい言葉が、僕の心に強く打ち突ける。心臓が共鳴し、僕の心音は不整になる。これは、令和時代の中原中也だ。2024/07/21
シャコタンブルー
56
暑い。蒸し暑い。本を読む気力が・・こういう日は重厚な作品よりもサクサクと読める詩が最適だ。かつ丼よりそうめんを食べたい気分(笑) 相変わらずの鋭い切り口や独特の表現に魅了される。今作は「死」「血」「心臓」というキーワードが多かった気がする。執筆時にウクライナ戦争が勃発したのも作品に影響しているのかも知れない。「爆撃機に乗って 」は戦争の矛盾、愚かさ、責任の所在「お前は誰だよ」どうにもならない現実を突きつけられた。2024/07/05
tenori
43
最果タヒさんの第12詩集は恋愛的な要素よりも社会的メッセージ性が強い印象。例えば『爆弾機に乗って』という作品。タイトルは戦争を想起させるし、実際にそうとも読み取れるのだけれど、SNSで個人情報を曝す行為や誹謗中傷、差別や偏見、苛めに対する警鐘なのかなとも感じられる。価値観とか正義は世界中に存在している人の数だけあって、それは詩をどう解釈するかってことにも似ているように思う。「よくわからないけど何か気持ちが動くよね」くらいの感覚を最果タヒは許容してくれる気がするし、だから彼女の言葉に触れたくなる。 2024/12/04
ゆっき
29
初読みの詩人・最果タヒさん。美しい言葉が散りばめられた43篇。初めの「流れ星の詩」からグッと心を掴まれた感じ。「地平線の詩」もお気に入り。短い言葉で紡がれた詩の方が私には届くようです。2024/06/24
フリウリ
21
現代、最も売れている、つまり出版社(と読者)に受け入れられている詩人の詩集を、初めて読みました。詩を書くわたしにとっては、多数の他者に受け入れられている点では羨ましい気持ちは当然ありますので、極力フラットな気分で読みました(前置きが長い)。短文の言葉が立っていて、それらが連なって作品になるが、多くの人には短文が刺さっているのだろうと思いつつ、全体としての意味の不確実さがあっていいと思いました。言葉遣いの感覚には共感できる一方、わたしは恋や愛ばかりうたえない。いろいろな割り切り方があるが、それが自由詩。82025/09/13
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