内容説明
米中の拮抗、G7主導体制の後退、権威主義や独裁国家の台頭、ウクライナやパレスチナの戦争、影響力を増すグローバルサウス――「自由・民主主義・法の支配」が脅かされる危機の時代に、日本が採るべき道と果たすべき役割は何か? 国連・JICAでの経験を通じて世界の現実を見た国際政治学者が提唱する地政学的思考!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
31
米国一強崩壊後、日本はどうすべきか?国連・JICAでの経験を通じて世界の現実を見た国際政治学者が日本が採るべき道と果たすべき役割を語る1冊。世界各地を実際に見聞してきたことをベースに世界各地の情勢を紹介していく内容で、東南アジアのムスリム事情、パラオ・台湾・タイ・カンボジアといった国々。地域大国パキスタン、トランプ大統領が提唱した地域のディールやアフリカの困難をいかに乗り越えるのか、移民の歴史が結ぶ南米との縁、ロシア・ウクライナの影響下にあるヨーロッパなど、地域ごとの関係が紹介されていて興味深かったです。2024/07/09
Satoshi
6
◎JICAで長年途上国支援に関わった方の話。あまり他の著者が取り上げない国について書いてある。パラオ、パキスタン、ジョージア、モルドヴァ、コンゴなどなど。そんな国でもJICA協力隊の皆さんが活躍して礎を築いている。現状を知り、できる支援を手伝えるのだろうか。2024/07/24
バルジ
5
JICA理事長在任中の活動を纏めた一冊。元がフォーサイトの連載記事なので軽めではあるが、随所に日本政治外交史家としての著者の特異な視座がちりばめられていて面白い。学術・実務双方に通じた「異能」の人とも言える著者による「世界の中から見た日本」は、ここ十年でようやく普通の国となったらしい。日本の文明的特異性は世界の途上国の手本となる。そのためのJICAの活動は値千金とも言える。もっとこうした活動に日本として予算を割くことが出来ないのか、もどかしさすら覚える。2025/06/02
tak
4
世界の各地域毎にいくつかの国をピックアップしてその国の歴史や日本との関連について紹介されているが、あまり馴染みのない国ばかりで興味深い。日本がどのような形で途上国支援に取り組んできたのかを垣間見ることができる。それと、たまたまこの本を読んでいるタイミングで日経の私の履歴書にこの著者が登場したので、著者の生い立ちなども並行して知ることができて良かった。2024/08/22
中島直人
4
読了。幅広く、バランスの取れた文章だとは思うのだけれど、いまいちインパクトに欠け、印象は薄い。2024/08/08
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