内容説明
本番当日に失踪した舞台女優と数年ぶりに再会した脚本家の心に去来したものーー都会の片隅で生きる人々の埋もれた「真実」が明かされるとき、過去の重みが忍び寄る。佐々木譲が贈る珠玉のサスペンス。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ふじさん
70
物語は人々の苦い経験や切ない過去、日常の出来事が題材となっている。派手な事件や意外性のある結末といったものはなく、どの作品も様々な人間模様・関係に満ちており、読後は複雑な感情が残り、何とも言えない余韻が。突然、再就職の採用を断られた男、余命数ヶ月で敢えて籍を入れた女、金を返してもらえぬ元上司等。都会に生きる男女が隠す持つ過去の過ちが、突然ありふれた日常を切り裂く、真実は何なのか。コロナ渦に書かれた「三月の月」「終わる日々」は、人間の複雑な感情が絡んだ作品で、仄かな慈しみが垣間見れて特に、心惹かれた。2026/03/29
み
17
この作家さんなのに、ちと苦手な短編ばかりでした…。男女絡みのドラマになりそな感じは、好みじゃなく残念なり。2026/03/28
Hiroshi Ono
7
本書は内容について全く何も知らず、ただ単にタイトルだけを見てまた道警絡みのストーリーかと思い借りて来たものの、これまでに読んだどの佐々木譲作品ともまるで毛色の違う短編集だったことに驚かされた。微かに村上春樹の短編に似た空気感を漂い取れないこともない。13編の中で好みなのは「迷い街」と「3月の雪」。頭の中で良い短編集だと理解はできるのだけど、これは果たして本当に自分の知っている佐々木譲なのだろうか。 ☆☆☆★★2025/04/07
わいほす(noririn_papa)
5
遅まきながらファンになり、いろいろな作品を読み始めている作家。今回の短編集は、前半が朗読を前提に書かれたものだそうで、短いながら巧みな構成で余韻を残す。目で読みながら、物語の光景を浮かべつつ朗読されている音声が聴こえてくるようで面白い。またその他の何気ない日常を描いたような短編も、さまざまな事情が明らかになるにつれて、人生の機微と意外な人間模様が映し出されてくる。上手いなあと思わせる大人の短編集。2024/06/07
a.i
5
★★★気分転換に短篇集。さくさく読めてほどよく重めで、全体的に好み。反復、分別上手が良かった。2024/05/18




