文春e-book<br> 平成史―昨日の世界のすべて

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紙書籍版価格 ¥2,200
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文春e-book
平成史―昨日の世界のすべて

  • 著者名:與那覇潤【著】
  • 価格 ¥2,000(本体¥1,819)
  • 文藝春秋(2021/08発売)
  • ポイント 18pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784163914114

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内容説明

平成は、1970年に始まっていた――!? 団塊からZ世代まで必読の日本の全貌!
小泉純一郎から安室奈美恵まで――平成育ちによるはじめての決定版平成史が誕生した。気鋭の歴史学者として『中国化する日本』で脚光を浴び、その後、双極性障害による重度のうつの経験をもとにした『知性は死なない』で話題を集めた著者が、「歴史学者としての著す最後の書物」と語る、渾身の一作。昭和天皇崩御から二つの大震災を経て、どんどん先行きが不透明になっていったこの国の三十年間を、政治、経済、思想、文化などあらゆる角度から振り返る。新型コロナウイルスによる政治・社会の機能不全の原因も、「昨日の世界」を知ることで見えてくる。

◎担当編集者より◎
★未来のヒントは、すぐそばの過去にある
 唐突ですが、クイズです。
・小泉純一郎、安倍晋三だけがなぜ長期政権に?
・五輪・万博と田中角栄がリバイバルし続ける理由とは?
・中国、韓国は日本を「追い抜いた」のか?
・オンラインでつながっても孤独なのはどうして?
・「Automatic」「Lemon」爆発的ヒット曲の背景
・『エヴァ』が令和まで完結しなかった理由とは?
……それらの答えをすべて記したのが。本書『平成史―昨日の世界のすべて』となります。

◎目次◎
序 蒼々たる霧のなかで

第I部 子どもたちの楽園

第1章 崩壊というはじまり:1989・1ー1990 ふたりの父の「崩御」/消えた左右の抑圧/父なき社会への助走/子どもたちが踊りはじめる
第2章 奇妙な主体化:1991ー1992 運動しはじめる子どもたち/気分は「近代以降」(ポスト・モダン)/大学の変容が始まる/昭和の老兵が去りゆく
第3章 知られざるクーデター:1993ー1994 フェイクニュースだった大疑獄?/密やかな「父殺し」/転向者たちの平成/ 女という前衛を夢みて
第4章 砕けゆく帝国:1995 エヴァ、戦後のむこうに/帝国の造りしもの/連立の価値は/組織のかたち 人のかたち
第5章 喪われた歴史:1996ー1997 「戦後の神々」の黄昏/「戦前回帰」は起きたのか/死産した「歴史修正主義」/イノセントな時代の終わり

第II部 暗転のなかの模索

第6章 身体への鬱転:1998ー2000 自殺した分析医/帰還兵の暴走/届かない郵便/「脱冷戦」政治の終わり
第7章 コラージュの新世紀:2001ー2002 エキシビションだった改革/地方への白色革命/崩壊するアソシエーション/SNSなきインフルエンサー
第8章 進歩への退行:2003ー2004 凪の二年間/工学化される「心」/韓国化される日本?/希望の居場所はどこに
第9章 保守という気分:2005ー2006 リベラルと改革の離婚/「あえて」の罠/ノスタルジアの外部/子どもたちの運命が分かれる
第10章 消えゆく中道:2007ー2008 現在の鏡のように/ひき裂かれた言論空間/セカイから遠く離れて/リブートされる平成
第11章 遅すぎた祝祭:2009ー2010 市民参加の果てに/あきらめの倫理学?/軽躁化する地方自治/「後期戦後」の終焉

第III部 成熟は受苦のかなたに

第12章 「近代」の秋:2011ー2012 デモへと砕けた政治/「知識人」は再生したか/機動戦の蹉跌/残り火が消えるように
第13章 転向の季節:2013ー2014 知性の経済的帰結/失われた「マジ」を求めて/歴史の墓地/「戦後」という父が、帰る
第14章 閉ざされる円環:2015ー2017 平成知識人の葬送/世界が「セカイ」になるとき/欠け落ちてゆく内面/新時代への模索
第15章 はじまりの終わり:2018ー2019・4  西洋近代に殉じて/再東洋化するルネサンス/令和くん、こんにちは/いまでも平成(あなた)はわたしの光

跋 歴史がおわったあとに

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nnpusnsn1945

60
平成の始まりは、昭和天皇の崩御と、社会主義の終焉という、2つの権威が消滅したことから始まった。これを受けて、論壇も動揺し、今日のSNSでもよく見られる両翼の思想の極論化(中間的な討論の場である論座や諸君が消えた。)、歴史を都合よく解釈する動き(田中角栄の再評価など)が発生していった。歌や映画といった文化にも時代が反映されていたが、『ダークナイト』を交えて選択の自由が及ぼす影響の複雑さについて述べられていたのは面白かった。著者の歴史観は見るべき物が多い。2021/09/20

ころこ

51
例えば小熊英二だったらデータを使い他の論者に書かせるところですが、本書の特徴は統計データなどをほとんど使わず、著者が読み込んだ著作の解釈、著作同士をつなげることで新たな見方を提示するなど、「歴史の終焉」後の世界で、いかに平成史を語ってみせるかをやっているところにあります。講談調の文体でリズムは良く読み易いですが、ドゥルーズの死が出てきたり、頻繁に東浩紀が引用されるなど、思想の行方に中心が置かれているので、幅広い知識を要し理解し読み通すのに苦労するかも知れません。著者がここで行おうとしているのは、歴史(複眼2021/08/30

ふみあき

28
著者の本は初めて読んだが、歴史学者というよりは文学者のような、かなりクセの強い文体で、アナロジーを縦横に駆使しながら、政治からサブカルチャーにわたって、平成史があらゆる断面から叙述されている。大部だし、個人的には決して読みやすい本ではなかった。著者が上野千鶴子と姜尚中が嫌いなことだけは、よく分かった。2021/11/21

21
内容うんぬんじゃなくてまず與那覇先生がお元気そうで、思想関係なく、先生の長い文章読めることがうれしかった。フフフ。政治史に文化史ふりかけて、歴史が顧みられなくなっていくことへの絶望が隠し味。歴史修正主義について卒論書いてた自分の学生の頃を思うと、刀剣乱舞くんみたいにゲームでプレイヤー側に対峙する概念として歴史修正が存在してるのって確かに隔絶の観があるな…。STAP細胞に関して「科学には真実という判定基準があるから失墜した」とあって、政治や歴史にはそれがないからなあ…と改めて。2021/11/28

shinshin2638

20
2021年8月刊行。全552頁。最近與那覇氏の本を立て続けに読んできたが、本書がその最後。平成31年間の「通史」ということだが、まぁ実際は著者が関心がある事項を取り上げ、それを思想史風に読解した学術エッセイである。さまざまな事項や人物が取り上げられているが、史実をもとにして論じられているわけではないので、単なる感想文みたいなものだろう。ものすごく長大な。また本書で取り上げられている事項も著者の主観の度合いが大きい、というかひどい。著者の前作『歴史なき時代に』の感想でも指摘したが、北朝鮮の拉致事件の言及が皆2022/01/20

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