内容説明
「世間の人々が若者に不満を持つのは古今東西変わらないようで、古代エジプトの遺跡の壁画にも『近頃の若者は……』って、書いてあったらしい。ちなみにこの話はネットで流行ったウソなのだけども、そんなウソ話がリアリティを持つくらい、人々は若者にいつも呆れているし、若者はいつも呆れられている」
――「第1章」冒頭より
「まったく、近頃の若者は!」と嘆くあなたも「Z世代化」している!?
ゆとり世代の東大講師がコミカルに語る衝撃の若者論!
「PTAに言いつけますけど、いいんですか?」
「気難しい表情の上司は存在がストレス」
「怒らない=見捨てられた。だから、いい感じに怒って」
「職場環境はいいけど、社名を自慢できないから転職します」
若者を見ればわれわれの生きる「今」の、社会の構造が見えてくる!
目次
はじめに──Z世代を語る意味
第1章 Z世代の住処──SNS、学校、友達、若者世界のリアリティ
第2章 消費の主役・Z世代──経営者化する社会
第3章 唯言が駆動する非倫理的ビジネス──開かれたネットワークの閉じられたコミュニティ
第4章 劇的な成長神話──モバイルプランナーのアナザーストーリー
第5章 消えるブラック、消えない不安──当たりガチャを求めて
第6章 不安と唯言のはてに──われわれに何ができるのか
おわりに
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
41
O図書館。灰色マーカーのみ音読。推し活が日本人を幸福にしている(75頁)のだろうか? この間のライバー殺人事件。放送事故程度ではなかった。。Z世代は、自分だったらどうかという答えを引っ込めるか、自分の考えと分けて答える傾向がある(201頁)。今の、アクティブラーニングで主体的対話的で深い学び、のわりには、今の上の世代とさほど変わらないのかも。忖度、同調圧力とかね。。怒ること自体を絶対的に否定する時代の流れ(227頁)。ま、財務省解体デモ。。そして、緊急事態条項のことが切迫しているようだ。SNS規制とか。。2025/03/23
メタボン
30
☆☆☆Z世代が異様なのではなく、若者が故に環境の変化を先に捉えている(我々の写像)という考えに納得。SNSが発達しすぎて過干渉になりやすい=SNSという檻。慎重に周りを観察し最適の居所を探っている(コスパ・タイパの良い最適)。自分だったらこうという答えを引っ込め、自分の考えとを分けて答える傾向。怒られるのはよほど恥ずかしい事をした証明、怒られないのは逆に見捨てられていると考える。探せばもっと良い職場があるはずという妄想。ガチャという他責思考に当たりは巡ってこない。自分に合った仕事でなければという脅迫観念。2024/07/07
ta_chanko
23
若者は社会を映す鑑。一見して理解できないような若者の行動も、若者が社会の状況や変化(デオドラント化・テーマパーク化・お客様化・他責化)を敏感に感じ取り、他の世代に先行して採り入れているもの。場面や状況に応じてインスタ・X・LINEなどSNSを使い分け、浮かないように傷つかないように、ときに自虐を駆使しながら、平均のちょっと上を目指す。根底にあるのは不安や警戒心。それでもしたたかにたくましく、若者は社会に適応して生きていく。何とかしようと思うなら、そんな若者や社会の状況と向き合って、何か実行するしかない。2024/08/22
せっちゃんさん
19
いや~読んでてグサッとくる内容。冒頭の例え話『若者にだけ発症する病。と思ったら大人は遅れて発症するだけだった』=最近の若者像=大人も。若者は社会に順応するのが早いから変化出来る。大人は…。著者は大学勤務で自ら生徒にインタビュー。一番納得感あったのは世間一般の『最近の若者な環境意識が高いエシカル消費です』てホントか??の下り。結論は、ただ皆が買ってるからなだけ。ここら辺の話の説得力が凄い本。2025/01/05
harumi
18
もっと軽い内容なのかと思ったらかなり時間をかけたインタビューを元にした読み応えのある内容。私にもZ世代の子どもが二人いて、何を考えているのかよくわからないこともあり、彼らにこの本を読んでほしいと思った(おそらく読まない)。が、就活や転職について子どもたちに重なる部分が多く、理解の糸口になるのでむしろ私たち大人が読むべきではないかと思う。2024/11/04
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