光文社文庫 逆玉に明日はない

著者名：楡周平【著】

光文社（2024/04発売）

• ISBN：9784334102753

内容説明

日本屈指の商社に勤める是枝昭憲は、駐米中に総合食品メーカーのオーナー社長・堂面乗定の長女・三津子と見合いし、結婚。三津子は無事に息子を出産。それが苦難のはじまりだった。生まれた息子は堂面家の跡取りとして乗定の養子に。昭憲はペットフードの異物混入事件がもとで離婚。堂面家追放。異物混入事件は嘘だったが、それが現実となり食品メーカーに危機が。それを機に三津子の妹たちの協力で昭憲の反撃が始まる！

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[W-G]

『ヘルメースの審判』と似たような骨子ではあるがコチラの方が笑い成分が多めで、主人公もデキル男なのかダメ男なのかよくわからないという点が目立った違い。現実のスキャンダルをモデルにせずのびのびとやりたい放題やっているため、案外こっちの方が読んでいてスッキリするかもしれない。婿養子になる話なのに、嫁があまり登場せず、結局どういう人だったのか不明なまま終わってしまった点がややスッキリせず、せめて決着後の後日譚で少しは触れてほしかったところ。著者の作品の中ではかなりライトな部類になるだろうが、これはこれでアリ。

2025/01/05

[タルシル📖ヨムノスキー]

主人公は商社マンの是枝昭憲。ある日彼は上司のススメで、同族経営の総合食品メーカーの社長・堂面家の令嬢とお見合い。話はとんとん拍子に進み結婚しこれから夢の逆玉生活！…と思いきや生まれた子供は跡取りとして養子に取られ、離婚させられ、ある事件のでっち上げによりあっという間に会社を追われるという昼ドラ展開。後半は関連する赤字会社に飛ばされた是枝が、新たな仲間たちと協力しての反撃！前半の最後あたりから登場する堂面家の次女・華子のキャラがとにかく強烈。この華子と是枝のやり取りが軽妙でまるで低予算深夜ドラマのよう。

2024/04/27

[hiyu]

ちょっとご都合的というか、そういえばもう一人ぎゃふんと言わせたかった人がいたが、出ていないのが残念ではある。

2024/09/23

[roukyu2taku]

7 逆玉で財閥企業の婿に迎え入れながらも放り出された冴えない男の逆襲ストーリー 話の内容は悪くないが、いつも社会風刺をなぞるような独特のリアルさがなかった 後半の展開もやや無難

2024/07/28

[soccer atsushi]

傑作です。映画化と続編に期待したい。

2024/07/15