内容説明
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人気シリーズ「乙女の本棚」第38弾は、文豪・太宰治×イラストレーター・すり餌のコラボレーション!
小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。
ああ。この誘惑は真実に似ている。あるいは真実かも知れぬ。
おおきな海を渡った先は、深い霧に包まれた島だった。そこで私は同郷の者と出会い、ある決意をする。
太宰治の名作が、水墨画のような柔かな色合いの和風イラストで話題のイラストレーター・すり餌によって描かれる。名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。
自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
84
乙女の本棚シリーズ。太宰治×すり餌、繊細な文章と耽美なイラストレーションがふつくしい▽「はるばると海を越えて、この島に着いたときの私の憂愁を思い給え」深い霧に包まれた島を巡り枯れ木に上る。耳が光る猿が、お前とおれは仲間だと言う▽解説は無し。最後の一文で状況説明されるが、イラストレーションによるミスリードが心地よい。2024.4刊2024/05/28
寂しがり屋の狼さん
59
『乙女の本棚』シリーズ37冊目📚著者は同シリーズではおなじみ「太宰治」挿絵はシリーズ初の「すり餌」さん。(◕ᴗ◕✿)動物園…人は動物を見ているのか、それとも動物に観られているのか?観察しているのはどちら…。2024/06/13
ちえ
32
【乙女の本棚】最後の最後に何があったかわかるが、途中まですっかり騙されていた。実にそれが気持ちいいくらい。画家の「すり餌」さんは初めてだが和を感じる色調といいとてもきれい。楽しめた。2024/08/04
ぐうぐう
25
まず、反転がおよぼす驚きから来る面白さが『猿ヶ島』にはある。見る側が見られる側であったという世界の反転は、シンプルに物語としての躍動を感じさせるのだ。しかし、その面白さに甘んじることなく太宰治は、不自由さを肯定することで起こるまやかしの幸福について、実にシニカルに描こうとする。「ああ。この誘惑は真実に似ている。あるいは真実かも知れぬ」真実であったなら、それはもはやまやかしではないのではないか。そのような抗い難い誘惑を前にして、一体何ができようか。(つづく)2024/04/24
クラムボン
18
「猿ヶ島」は太宰の処女作品集『晩年』の中の一篇で寓話的なお話。イラストはシリーズ初登場の「すり餌」さん。必ずしも原作を素直に描いていない。そこには独自の解釈があるようだ。全般的に和風テイストですね。先ずは「私」を若い男(人間)として描くが、ここは曖昧な方が良くない⁉ そして猿山の先住サルたちが猿面を付けている。それを見学する金髪男子らが、何故か狐面の三つ編みの少女に変わっており、猿山が盆石に収まるに及んではミニチュア世界を見るようだ。絵の意味は分からないが、少なくとも一字一句に注意して読むことは出来た。2025/08/03
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