内容説明
生き物たちは、驚くほど人間に似ている。シドニー大学の「動物行動学」の教授でアフリカから南極まで世界中を旅する著者が、好奇心旺盛な視点とユーモアで、動物たちのさまざまな生態とその背景にある「社会性」に迫りながら、彼らの知られざる行動、自然の偉大な驚異の数々を紹介。あなたの「世界観」が変わる驚異の書!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みゆ
70
700P越えの大作ですが、毎日少しずつ読み進めました。群れを成す動物たちの不思議がいっぱい。オキアミのような小さなものから、クジラやゾウなど大きなものまでテーマは多種多様。しかもこのウォード博士、海に山にサバンナにそれらの動物を追って世界中を駆け回ってるってのがスゴイ!動物たちの生態を間近に観察した興奮・感動が伝わってきます。知的好奇心が満たされる一冊、面白かったです(o^^o)2025/03/29
tonnura007
45
久方ぶりの生物の学習となった。オキアミやアリからチンパンジーまで、それぞれの生物がとてつもなく長い年月の中で得た生態について、著者のユーモアを挟みながら語られる。 人間が優れていて小さな虫は下等である、というような考えは消え失せる。蟻塚がキメラというのは面白いし、サバクトビバッタやドブネズミの記述には驚くばかり。また、雄と雌は生殖という意味だけで区切られるのではなく、役割分担することでその種の生存有利に働いているということも痛感する。 人間が及ぼす悪影響について語る部分は説教臭くなる所が玉に瑕。2024/04/23
グラコロ
29
群れや集団で生きる動物が社会生活でどのように行動するのか、シロアリからクジラまでさまざまな生態がそれはもうたんまりと網羅されている。イメージとは違い、驚きだったり意外だったり、ヘンテコだったり心温まるものだったりで、700ページ超えも何の苦も無く読ませる。お気に入りのエピソードは、群れから追い出された畸形のイルカを家族同様に迎えたマッコウクジラたち。泣ける。とても幸せな読書時間をすごせた。2025/02/05
satomi
23
オーディオブック。動物たちの社会的行動がユーモアを交えてわかりやすく書かれている。猫は研究してないのかな🐱2025/05/11
geshi
23
昆虫から類人猿に至るまで広範な動物たちの生態から「社会性」が見えてくる。ボリュームも取り扱う種類も多量だが、1つの節が短くの平易な書き方がされているので、スイスイ読める動物行動学の入門書。個体として知性が高くなくても集団での知性で生き残る昆虫や魚や鳥たち、社会からはぐれた者が新たな社会を築くシステム、高度な社会関係を利用して仲間を騙すサル、動物たちの「社会性」はどこか人間と似ていて、人間と他の動物との社会行動の違いは質的なものではなく量的なものだという示唆に納得。2024/10/30
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- 姉フレンド 59号