内容説明
「ぼくのために働かないか」
ペルーの5つ星ホテルで働く青年ティノ。
それまでオペラを聴いたこともなかったホテルボーイに声をかけたのは、
世界一のテノール歌手だった──。
何十個ものスーツケースに詰め込んだタキシードとアロハシャツと食料と調理器具、
プライベートジェットでめぐる世界ツアー、熱狂する聴衆と国家元首も参加するガラ・ディナー、
豪邸と別荘、花火まで打ち上げるパーティ、度重なる手術と再起への飽くなき願望……。
本書は、パヴァロッティが亡くなるまでの13年間、
もっとも信頼し、身近に置いて心を通わせた
「最後のアシスタント」による回想録。
溌剌としてみずみずしいユーモアあふれる文体から、
素顔のパヴァロッティの人間的魅力が伝わってくる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ごへいもち
13
圧倒された。彼が歌えば儲かるというマネーの欲に殺されたようにも見えるけれどパヴァロッティの明るさと著者の誠実さが救いかも。(;_;)2022/08/19
スプリント
8
パヴァロッティの人間的魅力がわかる本です。2021/03/21
chuji
3
久喜市立中央図書館の本。2020年9月初版。訳下ろし。オペラは門外漢ですが、この本はPavarottiの人間話なのでした。気遣いの出来るSUPERSTARなのでした。2020/11/28
しーたか
2
知った頃からずっと三大テノールだったので、ツルまないといかんの?と思っていたが、あにはからんや。 サービス精神にあふれたスターは辛いのだなと。2021/02/20
massda
2
晩年、人の好いスターを、乾いたぞうきんを絞るように酷使して稼がせているので読むのがつらい。高級ワインより地元のランブルスコが好きだったんだろうな、というエピソードがあってさすがイタリア人だと思った。2020/12/05