内容説明
蜘蛛縫組の糸廻輪廻は、義理人情を嫌う極悪非道の若頭。
彼が尊敬する組長の正太郎の側には、極道者とは思えぬ端整な顔立ちの男、千切常影がいた。素性不明のこの男は、ある日急に相談役に収まったのだ。
……気に食わない。
しかし二人は組長命令で一緒に事件調査をすることに。
自分に殺意を向けてくるこの男と? それならついでに千切の裏を暴いてやろう。
きっとこいつの正体は――。
不協和音しか奏でない最凶バディ、結成!?
【電子特典付き】
蜘蛛縫組の恒例行事、花見会を楽しむ輪廻たち。
しかし風情をぶち壊す輩どもが現れて――?
書き下ろしショートストーリー『蜘蛛縫組の花見』を収録!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鯨伏
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コンパススピンオフに通底する『本編で描かれないヒーローの一面が見られる』、という点で、お嬢が愛するぬいぐるみウサコが無惨に破壊されているのを見て、ウサコはお嬢に愛されており輪廻の嫉妬の対象であるというのにウサコがお嬢の大切な相手であるということから修繕を試みようとするところに記号的に見える気色の悪いストーカー気質以上のお嬢への愛情が伺え、輪廻のリアルな生を感じた。舎弟の扱いや終盤での千切への対処には輪廻が仁義を軽んじる代わりに輪廻にしかない利己的でありながら結果的に他者を掬う軸を一本通していると思った。2024/06/05
月影ノ野薔薇
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叔父貴とカシラのやり取り、関係性が好き…。 けど、少し話しは軽かったかも。 2024/05/08