内容説明
河童族の生き残りの中で、人間でいうと8歳になったばかりの「八寸」と呼ばれる河童が、修行を積んで人の目から姿を隠す術を学ぶため、猫に姿を変えて人間の世界に送り込まれることになった。八寸は麻という女の子の家で暮らすことになり、母親を亡くしたばかりの麻は、猫の八寸に大いに慰められるが、ある日猫を洗ってやると、八寸は河童の姿に戻ってしまったのだった…。心の問題を抱える少女とかわいらしい子どもの河童とのユーモアと感動に満ちたファンタジー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
春の本
11
カッパが猫に変身するのが面白い カッパと猫は似ているのか 滝先生と女の子の麻は見えないものが見える人なのか 麻とカッパ 犬のチェスとの触れ合いがいい 麻が見えるものは本当に綺麗なのか 綺麗と先生が言ったから綺麗だと思っているだけではないのか その気持ちは分かる 人がこう言ったからこうと言うものでは無い ファンタジーで少し不思議な話 麻は優しい子だと思った2022/01/11
ぱせり
7
『かはたれ』が福音館文庫になった。この季節にうれしい涼やかな表紙。単行本より詳しくて美しい地図がついているのも魅力的。 物語には「聞こえない音楽」という言葉が出てくるが、この物語は、読むというよりも聞こえない音楽を聴いているようだ。これはきっと目で聴く音楽。そして文字で見る絵。 2021/06/12
azuno
3
なんて美しいお話なんだろう。朽木さんは過去3作ほど読んでいたが、なんとこれがデビュー作でしたか。新作(もしくは直近作)かと思って手に取ったが、「待望の文庫化」と言う事だったのでした。(通常の文庫サイズよりはちょっとでかいけど。)巻頭と巻末の絵地図がなんとも嬉しい。なんにせよ、たまにはこういう本を読まないといけません。今夜は満月。少し月の光を浴びました。2025/10/07
kyoko
2
最初の方は河童の八寸が可哀そうなかんじだったけれど麻やチェスタトンに出会って人間と河童と犬なのに何を思っているのかわかり合える関係になって・・・ひとりじゃないって思えるって幸せなことなんだな。2025/10/02
みい
0
あったかくてきれいで優しいお話。めちゃ泣いてしまった。 2025/09/27
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