内容説明
さびれた商店街で昔かたぎの商売を続けるパン屋の息子・小村武蔵(あだ名はムカシ)。図工で描く絵のテーマをきっかけに「将来」について考えるようになりましたが、自分の夢ってなんなのか、探しあぐねています。そんな折、父親が思いつきで作ったナスのミソ炒めパンが大ヒットして、小さな店は押すな押すなの大盛況。ムカシの人生にも一大転機が訪れそうなのですが……。シンミリ朗らかな商店街ヒューマン・コメディーの誕生です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スイ
11
将来の夢を絵に描くという課題をきっかけに、自分の家のパン屋と家族のことを知り、一つ成長する主人公の姿にこちらも笑顔になった。 長い作品ではないのだけど、丁寧に描かれていて心情の変化がとても自然。 周囲の人物も生き生きしていて良かった。 続編も読んでみたい。2021/02/24
おはなし会 芽ぶっく
5
読書会【テーマ 伝えていきたい子どもの本】 おすすめリスト (朝読書高学年) シリーズ 『司書と先生がつくる学校図書館』より5年生向け。2014/04/15
ココねこ
2
個人的には「たくあんぱん」にちょっと興味ある(笑)2010/11/20
てるあき
1
母のいない小5ムカシは、駅裏商店街のパン屋に父・祖母・妹と暮らす。ある日学校で絵の課題が出され、自分の未来を考えることに。父はロケットの部品を作る仕事から、妻の死をきっかけにパン屋として家族を支える。同級生もそれぞれ未来の夢を絵にしていく。未来を描くことで、子供たちの葛藤や友情などが垣間見られる。小学生の頃の夢を実現できる人は少ないが、皆大人になるにつれ自分の大切なものを優先し進路を変更していく。子供の頃からの人間関係が、考える力に大きく貢献している。2017/04/14
Sayuri Kagawa
1
パパは真っ直ぐな人。武蔵もその血を継いでいる。そして優しいおばあちゃんとかわいい妹。バランスのいい家族だと思う。いつまでも白紙の画用紙がムカシいや、武蔵の素直さだと思った。モチーフは単純だが文章、構成ともに安定していて引き込まれた。ユウレイ通り商店街を歩いてみたい。2015/07/11