内容説明
古代末期から中世、15世紀ルネサンス迄。理性、自己、創造論、言語と超越、知性と神秘など哲学史の基本問題を網羅する待望の論集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
春ドーナツ
16
私の読書スタイルは、寝ころびなので、700ページを超える新書サイズの本は腕がだるくなったり、耳がうっ血のため痛くなったり、虚弱な体力勝負となる。こういう本こそ電子書籍化することこそ、出版社の読者に対する愛だと個人的に思う。神の名称問題を含む神認識に人間の思考力はどのように立ち向かうのか。中世哲学の永遠の課題である。著者はカントの神理解に否定的なのだけれど、純粋理性批判システムの方がすっきりしているように感じる。でもねえ。著者はすっきりが善なのかと問題を提起して、否定神学や能動知性を詳細に解説するのだった。2024/03/28