センス・オブ・ワンダー

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センス・オブ・ワンダー

  • ISBN:9784480860965

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内容説明

先駆的に化学物質による環境汚染を訴え、今に続く環境学の嚆矢ともなった『沈黙の春』の著者であり科学者であるレイチェル・カーソン。そのカーソンの最後に遺した未完の作品が『センス・オブ・ワンダー』だ。本書は独立研究者・森田真生による新訳と、「その続き」として森田が描く「僕たちの『センス・オブ・ワンダー』」で構成する。カーソンが残した問いかけに応答しつつ、70年後の今を生きる森田の問題意識に基づいた、新しい読み解き、新しい人間像の模索を行う。

目次

センス・オブ・ワンダー レイチェル・カーソン 文 森田真生 訳/僕たちの「センス・オブ・ワンダー」 森田真生/結 僕たちの「センス・オブ・ワンダー」へ/あとがき/参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

293
レイチェル・カーソン『センス・オブ・ワンダー』の新訳かと思っていたが、本書はその上にさらに訳者の森田真生によるオマージュ「僕たちの『センス・オブ・ワンダー』」が付け加えられている。カーソンのそれがメイン州であったものが、ここでは京都の東山の麓である。訳出のかたわら、森田は自身の子どもたち(長男=4歳~7歳、次男=1歳~4歳)とともに、この家の庭や菜園にやってくる虫たちやカエル、あるいは季節ごとの鳥などを通じて自然のサイクルを感じ、数々のワンダーを得る。長男が初めてモリアオガエルを捕まえた時、また初めて⇒2024/07/10

@nk

46
著者である Rachel Carson の死後(翌年の1965年)、彼女の友人たちにより世に出された『The Sense of Wonder』。日本では上遠恵子訳が1990年代以降、今も多く読まれている。そして2020年代、感染症が猛威を振るうなか、上遠恵子訳は新潮社にて文庫化され、筑摩書房では新訳が出されることになる。その新訳が今年3月に発行された本書であり、Rachel Carson の未完の想いを訳者の森田真生氏が書き継いだものも、大きく併録されていた。森田氏の著書を以前に読んでいたこともあり、⇒2024/05/29

きょ

9
森田真生さんの新訳である。馴染んできた上遠恵子さんの訳とはまた違った雰囲気で読み比べも趣深い。レイチェル・カーソンは甥のロジャーと過ごしながら「驚きと不思議に開かれた感受性」「神秘さや不思議さに目を見はる感性」についてこの著書をまとめ、もっと膨らませたいと願ってかなわなかったという。森田さんはお子さんと過ごす中でのセンス・オブ・ワンダーを、原書の「つづき」として加えている。身の回りの動植物、宇宙や環境にも広がっており、ハッとする文章もとても多い。膨らみとはこういうことかと思った。西村ツチカさんの画も見事。2024/05/09

oyoide

8
上遠恵子氏翻訳に次ぐ森田真生氏による新訳。 レイチェルカーソンの短いテキストの後に、家族とともに過ごす訳者の自然への気付きが書かれてある。 偏見や抑圧の無い子供の視点を通した自然は、大人社会の経済性や合理性のレールから逸れた世界に繋がる。とはいえそれに気づくことは、私たちが貨幣やマーケットを意識し過ぎて思考が行き詰りそうな時、そこから解放されるヒントを与えてくれる予感がする。 2024/03/25

motoryou

6
動き続けることや変わり続けること、複雑であること。はっきりしないこと、曖昧なこと。そんな世界に生きている。 「今ここ」は、常に変わり、同じものはない。そのときそのときで何を感じるか。自分の感じ方を大切にできるか、なのかもな。 2024/06/18

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