内容説明
面白くなりたい! 目立ちたい! でも現実は残念な自分のオンパレード。面白コンプレックスをこじらせた著者が、引きこもりの果てにとった秘策とは? 世渡り下手がおくる、人生逆転劇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐっち
15
「与えられたカードで生きていくしかないんだ」鉄塔さん(賽助さん)の、世渡り下手の世渡り術。よわよわのカードばかりでも、あきらめなければ、いや、あきらめてもあとで必ず生きてくる。小説家になるには、まず最後まで書き上げて、そして人の意見も聞いて修正する。マイナー過ぎる趣味のほうがなるほどすぎる!最初、このシリーズの執筆をことわるつもりだったそうですが、編集者のかたもあきらめずにアプローチしてくださって良かったです。2025/05/10
まっちゃん
8
実況者と小説家という異色の組み合わせのカードをもつ鉄塔/賽助さんの若者に向けたエッセイ。話し上手だと思っていたけど、努力の結果だったとは…。実体験が伴っている分説得力のある1冊だった。2024/12/09
えってぃ
4
普段から著者の鉄塔さんのゲーム実況や雑談放送を聞いています。この本は、彼の人のよさとか誠実さが出てるなあと思いました。手持ちのカードも組み合わせると強くなったり、後から使えたりするというのがよかった。自分の持ってるカードってなんだろう?って、自分を見つめ直してみたくなりました。2024/04/14
adelita
4
演劇の道に挫折し引きこもりを経て、小説家・ゲーム実況者として活動する著者が自身の人生を振り返りつつ、なんとかなるよ、とそっと肩を叩いてくれるような本。優しい語り口で、でも現実も示していて、それでも安心させてくれる不思議な温かさの本でした。可能性を潰して大人になる、という表現は結構ストレートで、いろんなものを乗り越えてきたのかなと思いました。手持ちのカードで勝負するしかないのだから、持っているカードをよく見て大事にしよ。2023/11/06
弥都
3
マイノリティであることや抜きん出た能力はない、もしかしたら普通以下の人間である生き方を肯定してもらえたように感じた。レアカードを持っていなくとも新しいカードを増やさなくても持っているカードで勝負しよう。そんな世渡り下手な精神が心に響く。状況や組み合わせによっては、レア並やそれ以上の効力を発揮するかもしれないし、自分がまだ気付いていなくて今後手に入れるものだって必ずあるはず。成功とは、幾度と重なる失敗の上に成り立つもの。でもね、やっぱり、こうやって世に残る形を作れる時点でどんな人でも輝いて見えるんだよね。2025/06/09