内容説明
エンタメ小説雑誌「小説TOKYO」編集長の畑は、盗作癖のある元文学青年。
同誌は廃刊が決まっているのに、突然新人賞の募集を行った。
男女ふたりの下読みアルバイトが選んだ10本の応募原稿から畑が入選作を決定するというのだが……。
著者が小説誌に単発で発表した短編を、奇想天外な手法で長編に再構成。
レジェンドの技巧が冴える傑作ユーモア・ミステリ!1986年に発表された作品、待望の初文庫化。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雪紫
63
盗作系編集長畑。廃刊決まってるのに短編小説たくさん募集。どう見てもスーパーとポテトにしか見えないバイトに手伝わせて、読んで見れば克郎、蟻巣、共通する人々ちらほらと「あれれ~おかしいぞ〜」。シリーズキャラも出る単発短編ばかりのはずが、まさかの連作短編集に変わってる。短編もシュール、ブラック、辻さんらしさが効くのが良いけど(好みは4、5、6、9話)、趣向が実にらしい締めで良いですねぇ。2024/05/29
Willie the Wildcat
53
短編を後日、長編に再構成したとのこと。知人の紹介で、手に取った一冊。最後に明かされる牧男の狙い。“命”の在り方。頭文字?う~ん?主役ならまだしも脇役なので、流石に気づくのは難しいかな。敢えて選ぶのであれば、『未知への道』と『故阿部ベア子』の関係性が印象的。双子の共通性と対照性。両者が齎した誤解と、その誤解が齎した顛末が前者。一方、他者への心の遺産”が後者。犯人の切なさが最後のエッセンス。思わず微笑んだのが、『ボーナス・ウォーズ』。神様の匙加減?!何とも不思議な読後感。2025/04/14
だるま
16
新作かと思ったら40年近く前に「ジョイ・ノベルス」として刊行された作品の文庫化だった。著者が精力的に新刊を出していた頃だろう。この作品は知らなかったが、何故今になって文庫化? 取り敢えず読んだら、内容的にはやはり古さを感じてしまった。でも、ちょっとした仕掛けがあり、そこは面白かった。『週刊小説』に飛び飛びに掲載された10の短編に、プロローグとエピローグを足して長編にしてしまったのも辻さんらしい遊び心を感じた。ジャンルとしてはユーモア・ミステリなのだろうが、掲載誌に合わせたか色っぽい描写があるのも中々貴重。2024/08/30
よっしー
4
面白かった。言われてみれば確かに辻さんは長編のイメージだなー。色んなシリーズあったしね。2024/10/29
ドットジェピー
2
面白かったです2024/05/03
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