人工知能の哲学入門

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人工知能の哲学入門

  • 著者名:鈴木貴之
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  • 勁草書房(2024/04発売)
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  • ISBN:9784326103355

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内容説明

深層学習などの新しい手法の登場による飛躍的な研究の進展によって、第3次人工知能ブームが到来して10年が経つ。第2次ブーム期まで盛んに行われた人工知能の可能性と限界をめぐる哲学的な批判は、すでに乗り越えられたのだろうか? 人工知能研究の現状を踏まえて考察をアップデートし、今こそ求められる理論的検討の道を探る。

目次

はじめに

I 古典的人工知能

第1章 古典的人工知能:基本的発想
 1.1 基本的発想(1):ボトムアップの過程
 1.2 基本的発想(2):トップダウンの過程
 1.3 物理的記号システムとしての人工知能

第2章 古典的人工知能:歴史
 2.1 第1次人工知能ブーム期:成果と限界
 2.2 第2次人工知能ブーム期:成果と限界
 2.3 拡張性の問題と無限定性の問題

第3章 古典的人工知能:哲学的批判
 3.1 チューリングテストと意味理解の問題
 3.2 フレーム問題と状況理解の問題
 3.3 古典的人工知能:可能性と限界

II 古典的人工知能から現在の人工知能へ

第4章 機械学習
 4.1 機械学習の基本的発想
 4.2 機械学習の意義と注意すべき点

第5章 ニューラルネットワーク
 5.1 ニューラルネットワークの基本的な仕組み
 5.2 代表的なニューラルネットワーク研究
 5.3 ニューラルネットワークと人間の脳・古典的人工知能を比較する

第6章 深層学習
 6.1 深層学習の基本原理
 6.2 深層学習の特徴
 6.3 深層学習をめぐる謎と課題

III 現在の人工知能:現状と課題

第7章 画像認識
 7.1 さまざまな画像認識手法
 7.2 深層ニューラルネットワークによる画像認識と人間の視覚情報処理

第8章 自然言語処理
 8.1 さまざまな自然言語処理の手法
 8.2 大規模言語モデルをどう評価するか

第9章 ゲームAI
 9.1 現在のゲームAI
 9.2 ゲームAIの意義

IV 現在の人工知能:哲学的考察

第10章 現在の人工知能(1):可能性と課題
 10.1 困難は克服されたのか
 10.2 汎用人工知能の可能性
 10.3 主体としての人工知能と道具としての人工知能

第11章 現在の人工知能(2):倫理的問題
 11.1 バイアスの問題
 11.2 透明性の問題
 11.3 制御可能性の問題

第12章 人工知能と認知科学
 12.1 認知の基本原理
 12.2 認知は理解可能な現象か

おわりに
参考文献
あとがき
人名索引
事項索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

buuupuuu

20
現在の人工知能研究を従来のものと対比させながらコンパクトに説明して、さらに多様な論点にも触れている。画像認識、自然言語処理、ゲームAIで用いられている手法についても、それぞれ一章ずつ説明されている。80、90年代頃は、哲学者が人工知能について活発に論じていたようだが、現在ではあまり論じられていないのだろうか。結局のところ深層学習といってもコネクショニズムの延長だと捉えられているからだろうか。人間の知能は進化の産物だからハイブリッドな性質を持つかもしれないと著者は述べていて、これはありそうだと思った。2024/10/30

愛楊

4
2024年出版のChatGPT以後の哲学的考察。特に言語哲学に関わっている人は必読であると思われる。今井むつみ『言語の本質』よりも、はるかに本書を読むべきである(哲学に対抗できるのは、哲学者であるため)。本書の白眉は、深層学習や大規模言語モデルといった非古典的人工知能に関する考察である。「中国語の部屋」やドレイファス、従来の統辞論・意味論・語用論といった区分の必然性、真善美のコード化不可能性、記号接地問題などに対して批判的検討を行っている。一階述語論理に基づく分析哲学等への影響が及ぶことは不可避であろう。2024/03/17

Go Extreme

1
https://claude.ai/public/artifacts/39289a85-acf5-43ae-803a-73772bf2970c 2025/07/03

takao

1
ふむ2024/10/11

わだ りゅうた

1
人工知能の歴史を振り替えつつ、人間の知能との違いは何か検討している一冊。専門的な用語についても説明がなされており、数式も少ない。人工知能について学ぶ上で入門書になり得る一冊だろう。前半が人工知能の歴史を追ったものとなり、後半は現状の課題と、哲学的考察になる。特に後半の哲学的考察は、いかに人工知能を捉えるかといったメタ的な視点で勉強になった。2024/06/01

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