内容説明
カエサル(シーザー)からドミティアヌス帝まで,帝政ローマに君臨した元首十二人の伝記集.著者(七〇頃―一三〇頃)は皇帝付きの秘書官.公文書のみならず,同時代の世評・諷刺・落書の類まで細大もらさず渉猟し,ふんだんに散りばめられた逸話は皇帝の知られざる個人生活にまで及ぶ.本邦初の完訳版.
目次
凡 例
第一巻 カエサル
第二巻 アウグストゥス
附録 神君アウグストゥスの業績録
第三巻 ティベリウス
訳 注
附 録
ローマ史年表
ローマの貨幣単位・度量衡単位・計時法
系図(Ⅰ カエサル家 Ⅱ フラウィウス家)
地図(Ⅰ アウグストゥス時代のローマ市 Ⅱ 一世紀のイタリア Ⅲ 一世紀のローマ世界)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
syaori
52
タイトルのとおり歴代ローマ皇帝の伝記。作者はそれぞれの皇帝について、出身氏族から始まって、公人としての業績、私人としての行状・性格、外見と、「主題別」に様々な証言や記録を挙げて紹介してくれます。その各様の証言が、カエサルの度量の大きさと驕慢、アウグストゥスの公人としての偉大さと私人としての身持ちの悪さというように各人物を立体的に立ち上がらせ、一つの立像が掘り出されるのを見ているような楽しさがありました。本巻はカエサルからティベリウス帝まで。続く皇帝たちはどんな姿を見せてくれるのか、わくわくしながら下巻へ。2019/06/24
mayumi
21
塩野七生さんの「ローマ人の物語」と並行して読みたい本。皇帝付きの秘書官であったスエトニウスが公文書のみならず様々な資料を基に書き綴った伝記集。上巻はカエサルからティベリウスまで。やっぱりアウグストゥスは名君だなーと思う。それにしても、同じ名前が多すぎて、区別が大変だ…。2018/07/21
ラウリスタ~
9
すでに塩野さんの本とかで詳しく知っている人向けだな。カエサル以上に完結な記述に終始する。戦争の記述や政治の記述はむしろ少なく、カエサルが○●王の女だったとか、アウグストゥスはカエサルの女だったとか、でそのアウグストゥスは夫のいる前でもその妻を別室に引きずり込んだとか、ティベリウスは堅忍不抜な将軍だと思わせといて、隠遁してからはとんでもない色狂いになったとか、まあ下世話な話ばかり。塩野さんとかここに出てくる数行から膨らませて数ページにするんだろうな。しかし基本悪いことばかり書かれてある。2013/09/06
viola
9
A.D.2世紀頃に書かれたとされるスエトニウスの歴史書。というよりも、伝記と言ったほうが正しいでしょうか。上巻にはカエサル、アウグストゥス、ティベリウスの3人が載っています。昔の歴史書にしては読みやすく、普通に面白くてびっくり。これに書かれたことがどの程度まで正しいのかは分かりませんが、後世に与えた影響は大きいようです。少なくとも、『ローマ人の物語』は当然ながらこれも参照していたんだなと分かったり、また、『アエネーイス』もこういうものを読んでいた方が理解が深まりますね。2012/07/30
シンドバッド
8
スエトニウスなる人物の 計り知れない能力に感服もっと早く読めば、学生時代の世界史が好きになっていたかも?でも私の当時は、まだ、出版されていない。2016/09/07
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