内容説明
人はどのように死んできたのか?
人類の歴史において「死因」は変化しつづけてきた。
現在、先進諸国の平均寿命は80歳を超え、おもな死因は
心疾患、脳血管疾患、癌、認知症などが占めるが、
100年前には平均寿命は約50歳、主要な死因は結核、
インフルエンザ、肺炎などの感染症だった。
中世には飢饉、ペスト、出産(産褥熱)、戦争が多くの生命を奪い、
旧石器時代は暴力や事故による死に覆われていたという。
次々と襲いかかる「死」に、人びとはどのように向き合い、克服してきたのか。
飢餓や疫病はどのように乗り越えられたのか。
さらに、遺伝子改変で人の寿命はどこまで延びるのか。
最新のデータをもとに歴史的、科学的に検証しつつ、背景にある
社会、経済、政治、宗教や文化などの変化と影響を分析し、
死因から世界史を読み解く初めての人類史。