死因の人類史

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死因の人類史

  • 著者名:アンドリュー・ドイグ/秋山勝
  • 価格 ¥4,180(本体¥3,800)
  • 草思社(2024/03発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 1,140pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784794226945

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内容説明

人はどのように死んできたのか?

人類の歴史において「死因」は変化しつづけてきた。
現在、先進諸国の平均寿命は80歳を超え、おもな死因は
心疾患、脳血管疾患、癌、認知症などが占めるが、
100年前には平均寿命は約50歳、主要な死因は結核、
インフルエンザ、肺炎などの感染症だった。
中世には飢饉、ペスト、出産(産褥熱)、戦争が多くの生命を奪い、
旧石器時代は暴力や事故による死に覆われていたという。

次々と襲いかかる「死」に、人びとはどのように向き合い、克服してきたのか。
飢餓や疫病はどのように乗り越えられたのか。
さらに、遺伝子改変で人の寿命はどこまで延びるのか。
最新のデータをもとに歴史的、科学的に検証しつつ、背景にある
社会、経済、政治、宗教や文化などの変化と影響を分析し、
死因から世界史を読み解く初めての人類史。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

たまきら

49
新刊コーナーより。生化学教授による、イギリス人らしい表現にニヤリ。原書タイトル・Mortal coilといえばハムレット(昔デスメタルで覚えました、シェイクスピアではなく)。なんとまあ英国的な…とおかしく思いながら読みました。死の定義では、梅原猛さんと立花隆さんの脳死議論と、死後数日放置されたヘンリー8世を追想しました。「死んでいると確信」できるのっていつ?といつも思ってきたので、「死の定義の歴史」部分は考えさせられ面白かったです。脳死の定義もまた変わるのかな…。2024/06/30

てつ

39
こんな本に出会えるからリアル書店歩きは止められない。医学史もしくは歴史人口学の専門書にみえて、死因を医学的に、歴史的に分析した、確固とした知識に支えられた一般向け読物です。感染症からアルコール依存症まで。面白かったのは死亡率の高いアフリカのチャドという国と北朝鮮、どちらかに住まなければならないとしたら迷わずチャド!と断言している。翻訳ものなので若干値は張りますが、是非手にとってください。目からウロコが満載です。2024/03/03

くさてる

22
人間はどのように死んで来たのか?その歴史を紐解いて変化し続けた「死因」と人間の文明と文化の発達、そして現代にいたる道乗りを解説した一冊。これが面白かった。死因といえば感染症を代表とする病気かな?と思っていたら、現代に近づくにつれて、アルコールや煙草、自動車、自殺に認知症が姿を現してくる。具体例とデータのバランスも良く、興味深い一冊でした。おすすめ。2024/09/15

たか厨

20
2024年2月刊。原著は2022年刊。マンチェスター大学生化学教授である筆者、初の一般読者向けの著書。  私も年齢的に人生の半ばは過ぎているはず。なので、己の死に様について考えることもあるわけですよ。自分はどんな死に方をするのかしら? と。明日、突然、心臓発作で死ぬかもしれないし、車にはねられて死ぬかもしれないし、あるいは百歳まで生きるかもしれない。自殺を選ぶか、病気で余命宣告を受ける、でもない限りは、おおよそ自分の死に方をコントロールすることはできないでしょう。そんな風に死について考えている日々に(続)2024/08/21

金吾庄左ェ門

9
人間いつか死ぬものですが、昔はこうもあっさり人は死んでいたという事が分かります。古代文明も衛生状態は悪く。動物・昆虫・ウィルスのみならず戦争や交易そして医者が感染症を広げていたのです。一方で平均寿命も短く乳幼児の死亡率も高かった事が、多くの子供を産む事にもつながっていました。しかし千年にも及ぶ時を経て、感染症などによる死の可能性が遠ざかり、平均寿命が延び始めると少子高齢化という事態を招いたのは何とも皮肉なものだと思いました。死からは逃れる事はできませんが、死に打ち勝とうとした人の歴史であると思います。2024/09/15

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