講談社+α新書<br> 世界の賢人と語る「資本主義の先」

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講談社+α新書
世界の賢人と語る「資本主義の先」

  • 著者名:井手壮平【著】
  • 価格 ¥935(本体¥850)
  • 講談社(2024/03発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065350706

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内容説明

誰の目にも限界が明らかになりつつある資本主義。どこに問題があり、どう乗り越えることが可能なのか。

GDP幻想、格差の真実、温暖化の本当のリスク、民営化幻想、少子化と教育、財政健全化論争の真偽、そして「第三の道」を探る。

経済報道の第一線に20年間身を置いてきた記者が現場を歩き、世界の賢者たちとともに人類が生き残るための現実的かつラディカルな処方箋を考える。

岩瀬大輔氏推薦!
戦前の行き過ぎたグローバル自由主義への反動として、第二次世界大戦後に国家の役割は大幅に拡大した。政府が肥大化し非効率が目立つようになり、80年代から規制緩和と自由主義の流れが反論不可なドグマとなる。この「市場対国家」の攻防の歴史を綴ったダニエル・ヤーギンの名著「コマンディグ・ハイツ」が出版された1998年から早25年。専制的政治体制を取る大国の台頭と、自由主義陣営でもナショナリズムの風が吹く中、グローバル政治経済の「管制高地」を巡る議論が再び必要とされている。本書はその難題に正面から向き合う野心的な著作だ。最低賃金の引き上げ、業種別労働組合への転換、教育への公的補助の拡大、民営化された公的サービスの見直しなど、政府関与の揺り戻しを主張するテーマは慣れ親しんだ自由主義の教義を問い直すきっかけを与えてくれる。より深淵な問いを提示するのはGDP成長に替わる指標の定義、財政健全化論争、そして気候変動問題への対応だ。これらは決して珍しいテーマではないが、ギリシャ人経済学教授、英国労働党の政治家、フィンランド教育文化省の事務次官など海外のパイオニアたちを取材しているのが興味深いし、もっと読みたかった。本書の最後で言及されるテクノロジーを活用した地域通貨・ベーシックインカム・暗号資産などの事例も新しい光をかざしてくれる。締めくくりとして資本主義の未来像を米国の音楽祭典・バーニングマンに求めるところは、ヒッピー精神溢れる著者らしい。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

赤ヒゲ

5
簡単ではない問いに賢人たちはどんな回答をするのか?とても惹かれるタイトルです。人類史上、16世紀位まではゼロ成長(定常社会)だったことを示すグラフを見ると、我々が日々何かに追われ、急速な変化にキャッチアップしようと四苦八苦している根源がそこに在るように思えます。共有財である水道を民営から公営に戻したパリの取組みも興味深い事例でした。「民間でできることは民間に」に共感した時代も確かにありました。今、サム・アルトマンが取り組むBI(ベーシックインカム)で人々は働かずに幸せになれるのかという実験も興味深いです。2024/06/02

乱読家 護る会支持!

3
資本主義、資本主義と言うけれど、資本主義とは社会主義者が付けた名称。 社会主義や共産主義を定義づけるために付いた名称、あるいは資本家たちを敵として定義付けした名称とも言える。 僕は資本主義とは、行政の介入が大きい社会主義や共産主義と違って、自由主義、民主主義の下で資本家たちに自由に商いをさせていたらこうなったという結果論的な社会の仕組みと考える。なので、著者の資本主義全体をOSと捉える考え方には僕は立てない。(金融システムや社会保障など個別のOSは存在すると考えるが)2024/07/30

Oki

3
情報bitはかなり多かった。 資本主義の定義:資本が利益を生み、その利益が再投資されてさらに大きな利益を生むという拡大再生産プロセスを持つもの。....しかし、所有権をどこまで制限し、株式投資をどこまで制限すると、資本主義でなくなるのか?等を決めないと定義としてあまり機能しないような。2024/06/07

いけだのどん

2
論点が多岐に渡るからか1章当たりのページ数が少ない。「世界の賢人」たちとの対談もわずか数ページしかないのがもったいない。もう少し膨らませても良かったかもしれない。著者は学者等ではなく一記者なので、観念的というより具体的な落とし込んではいるようだけど、読後感として何が残ったというものがあまりない。最後の方に紹介されていた小説の世界観自体は面白みはないが、参考までに読んでみたくはある。2025/01/28

アリョーシャ

1
 封建主義の後に何が来るか、封建主義時代の人たちは予測できたのだろうか。予測できた人がいるのだとしたら、その人たちのやり方で資本主義の次に何が来るか予測ができるのかもしれない。  歴史の渦中にいる時に先を見通せる人はいるのだろうか。  封建主義の時代に、封建主義の問題点に対して抵抗しようという動きがあったのだろうか。封建主義の問題点とは、例えば、身分制度に縛られて自由がないこととかだろうか。資本主義の問題点とは、貨幣制度に縛られて自由がないことか。そのせいで、命まで削られているとしたら、変化は必然か。2024/08/14

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